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おまけ

** おまけ ** 『あー、疲れたぁ!』 『わー、空気がこもってる~』 久しぶりに帰ってきた ホントの我が家! 懐かしいのぅ・・・・ って、俺は じいさんか! おっと、いかん。 全国のじいさんを敵に回してしまった・・・! 遊が、部屋中の窓を開けてる間に 俺は大量に溜まっていた郵便物を ひとつひとつ確認。 『・・・・ん?』 やけに大きな封筒が・・・ なんだろう・・・? くるりと裏返して、差出人を見ると・・・ あの旅館の名前が。 『何だ・・・・?・・・忘れ物したかな?』 中を開ける。 ・・・・・・・・! 『遊っっ!!』 『んー?』 『こっち来て!早くっ!』 洗濯機に服を入れていた遊が、中断して やってくる。 『どうしたの?』 『これ・・・・!』 『なにー?・・・・・・・・あ』 それは、アルバムだった。 あの旅館の前で撮った俺と遊の写真。 それに、周りの風景や 旅館の中 俺たちが泊まった部屋と、露天風呂 最後のページにピースをした 女将とおじさん。 ほんの2ページ。 でも、たくさんの思い出が詰まったアルバムだった。 『晃くん・・・』 『遊・・・・・』 思い出したら 胸が熱くなる。 ほんの少し 切なくて 甘酸っぱい 大切な記憶。 『また・・行こう・・』 『うん・・行こうね』 最後のページの片隅には、こんなメッセージが添えられていた。 『 お幸せに。 またのお越しを お待ちしております。』 ***** おまけ・おわり *****

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