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ある男の告白☆4

強めに言いきって、バンッッと コーヒー代をテーブルに置き、喫茶店を出た。 すぐに斜め向かいの本屋に入って、2階へ急ぐ。 2階の窓から こっそり喫茶店の扉を見ていると項垂れたままトボトボと篠宮が出てきた。 そのまま駅の方へ歩いていく。 ショボくれた後ろ姿を見てると・・・ なんだか冷たくした事が申し訳なく 思えてしまうけど・・・・ これは譲れない。 15分待って、自分も駅に向かう。 駅に着いて、篠宮の姿がないのを確認して やっと安心して、電車に乗った。 『・・・疲れたぁ・・・・』 窓際に座り込み、深く息を吐く。 きちんと断って、少しは心が軽くなるかと 思ったのに・・・なんだか分からないモヤモヤしたものが、重く 心にのし掛かっていた・・・。

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