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ある男の告白☆12

*** 遊・side *** ・・・なんなの、コイツ 信じられない お友だちになって? ありえないでしょ! 晃くんにまで迷惑かけたのを 僕が許す訳がない・・・! それにしても・・・ 何で? 初恋とか なんとか言ってたけど、 しつこすぎない? 土下座までして・・・ なんで そんなに僕に・・・ 絡んでくるんだろう・・・? 考えこんでいると、 あまりに沈黙が長かったからか 篠宮が そろりと 顔を上げた。 『ダメ・・・かな?』 『・・・・・・・』 『あの・・・お友だち・・・・』 『・・・・・ならない』 『・・・・ど、どうしても?』 『・・・・どうしても』 とは、言ったものの、 また つきまとわれたりするのかな・・・? すると、 篠宮はハーッと ため息をついて・・・ 『分かった・・・・』 と、呟いた。 あれ? ずいぶん聞き分けがいい・・・? でも・・・ 『もう話しかけてこないで』 と、釘を指しておく。 『うん・・・友だちも諦める・・・』 ・・・・・え? あれれ? 素直すぎて 気持ち悪い・・・ っていうか なんか、モヤモヤする・・・・ ゆっくりと 篠宮が立ち上がって 右の手のひらを上にして、 僕の目の前にスッと差し出してくる。 な、なに・・・? ・・・・握手? あ。最後の握手? ・・・・とか? 手を出そうかどうしようか悩んでいたら 『お知り合いから始めて下さいっっ!』 と、また勢いよく頭を下げる篠宮。 『・・・・・・・は?』 な、な・・・・? なにそれ・・・! お友だちの次はお知り合い? 全っ然、懲りてない! 信じられない!! どんな神経してんの? バカなの? もー!コイツ! 面倒くさいっっ!

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