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合コンと告白の行方★21

*** 晃・side *** 結局、遊が起きたのは 9時を少し過ぎた頃。 起きたはいいけど・・・・、 『遊・・・動けそう?』 『・・・・ん・・・・・・』 ふるふる首を横に振る。 ぽけっとしてる顔も かすれてる声も 超色っぽい・・・! ――じゃなくって! かすれてるって言うか まともに声出てないし・・・ 大丈夫かな・・・・・??? 『何か飲む?』 『お腹、空いてる?』 『お風呂、入る?』 心配になって、 色々 聞いてみるけど、遊は首を振るばかり。 どうしたもんか・・・ ぐるぐる考えていると、遊の手が俺の方に伸びてきた。 『ん?なに?』 『・・・っち・・・・きて・・・』 くいくいっと、袖を引っ張られる。 えーと・・・多分・・・ こっち来て・・・かな? よいしょ、とベッドに上がって遊の隣に寝転ぶ。 すると・・・遊が ふにゃふにゃと嬉しそうに笑った。 あーっ!かわいい! かわいすぎるっっ! シャワーも、ご飯も 飲み物も どうでもよくなって、結局 一緒に1時間近く ごろごろして、 生まれたての小鹿のようになってしまった遊を連れて、一緒にシャワーを浴びて、 (泡ぶろの素はカバンに入れて)お昼前に やっとラブホを出た。 男同士だし、出るときは ちょっと緊張したけど、幸い 誰にも会わずに大きな通りに出られて 一安心。 なんとか遊も歩けるようになって ゆっくりゆっくり家路に就く。 家の近くのコンビニで、 朝ごはん 兼 昼ごはんを買って やっと、帰ってきた。 まだ本調子ではない遊とソファーで のんひりしていると、不安になってくる。 高橋真美 また何かしてくんのかな~。 沼田が説教するとか言ってたけど あてにならないし・・・ ま、なるようになるか。 遊との関係は、自分から わざわざ人に言ったりしないけど・・・バレたらバレたで その時はその時。別に 構わない、と 俺は思ってる。 まぁ、あの子には言わない方が無難だろう。 何するか読めない人間は怖い。 薬 使うなんて、普通じゃないもんな。 そう思うと、なんか・・・篠宮のストーカー事件で悩んでたのがバカバカしく思えてくる。 かわいいもんだったな、あんなの。 でも次、もし何かしてきたら 今度こそ 間違えないように・・・ そして、絶対 遊を守る! さて。 バイトは休みにしてもらったし、 (店長にはものすごく怒られたけど) 今日はゆっくりしよう。 遊を とことん 甘やかすんだっっ!

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