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合コンと告白の行方★22
*** 晃・side ***
そして――月曜日。
少しだけ緊張して、教室に入る。
辺りを見回すと・・・・
・・・・・・いた!
高橋 真美!
って、あれ・・・・?
昨日 助けてくれた沼田と一緒にいる・・・
けど、
なんか・・・やたら ベタベタしてないか?
ジーッと見ていると、沼田が俺たちに気づいて 声をかけてきた。
『おー、志田、篠宮ぁ』
真美と言葉を交わして、こっちにやって来る。
真美は、俺を見て 丁寧に深く深く 頭を下げた。
・・・・・ん?
なんか、雰囲気ちがう・・・?
『おはよー。金曜はお疲れさん ♪ 』
『・・・おう。ありがとな』
『体、大丈夫か?』
『へ?あー、まぁ・・・・んなこと聞くなよ!
ってか、お前 あの子となんかあったのか?』
言いながら真美の方へ視線を送ると、沼田は 鼻の頭をポリポリ掻きながら
『はは、うーん・・・ま、説教を、さ。
たっぷりしたから・・・かな?』
と、ニタニタ笑いながら、俺たちに顔を近づけてきて囁いた。
『ベッドの中で・・・な!』
『・・・・はあ?ベッ・・・///まさか・・・お前!?』
『まあまあ。何も言うな。そういう事だから、もう お前に迫ってくることはないから。
許してやってよ』
『・・・え?え?何?お前、好きだったの?』
『・・・・ん?いや、別に?』
『はあああ?好きじゃないの!?』
それなのに、ヤったの?
なんなんだ、コイツはっ!
『俺はヤれりゃ~、それで いいから』
『えぇ!?いや、軽く遊ぶ相手じゃないだろ、アレ。怖ぇーじゃん。本気になられたら どうすんだよ!』
『うん。それはそれで いいんじゃね?』
『は・・・・・?』
『逃げられたら、それでもいいし』
『お前・・・・』
なんていうか・・・・軽いなー。
根っからの遊び人!怖いもの知らず!
って感じだな。
俺に迷惑かからないなら どーでもいいけど。
『・・で?どうよ?許せん?1発 殴っとく?』
『・・・は?なんだそれ。殴んないよ』
『僕・・・殴りたい・・・・・』
ずっと俺の隣で、黙って聞いていた遊が
自分の拳を見つめながら ぽつりと 呟いた。
『・・・・え?・・・篠宮・・・・?』
『ゆ、遊・・・・?』
ぎょっと、固まる俺と沼田。
すると、遊は拳を下ろして にっこり笑った。
『ふふっ。冗談 ♪ 』
『・・・・な、なーんだぁ・・・!はは!
篠宮って そういう冗談 言うんだな!』
『ふふっ。たまにはね~』
『・・・・・・・・・』
えっと・・冗談じゃなく 結構 本気で言ってたような気がするのは 俺だけかな・・・・?
『篠宮って意外と面白いな!
よし!今度は3人で飲もうぜ~!』
『 『・・・飲みません!』 』
お酒はもう、こりごり!
と ばかりに叫ぶ。
『ぶはっ!
なんだ・・!お前ら2人とも面白ぇな!』
ぴったりハモった俺たちがツボにはまったらしく、ゲラゲラ笑い転げる沼田。
ああ・・・よかった。
どうやら、平和な日常が戻ってきそう。
沼田に感謝!
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