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悪魔と天使の誕生日☆4
『おら、仕事しろ!』
“もう話は終わった”とばかりに
店長は俺の足を後ろから蹴ってきた。
『うぅ・・っ・・・痛い・・・』
『痛くない。泣くな、鬱陶しい!』
『うっ・・うっ・・痛いのは心・・・・』
『あはは。そんなに嬉しいんすね!志田くん!今日も お仕事 頑張りましょうっす~!』
(何も分かってない)村田さんに肩を叩かれ
仕方なく店内に向かう。
そして、
憂鬱な気持ちのまま仕事をしたのだった。
*****
まあ・・・・
店長が来ることは、とりあえず考えないように頭から追い出そう。
サプライズプレゼントで、村田さんに教えてもらう事になった料理。
簡単、且つ 豪華に見えるモノって事で、
「シーフードグラタン」に決まった。
フライパン1つで作れる素人向けの作り方で、
具を炒めながらホワイトソースも作れちゃう!
みたいな。
後は、切ってドレッシングかけただけの
簡単なサラダと、コンソメスープ。
なぜか誕生日にウチに来るのを、ものすごく楽しみにしている店長がケーキを買ってきてくれることになっている。
出来れば来ないで頂きたい・・・のが本音。
もう諦めたけど。
あの悪魔を止められる人間がいるのか・・・・・
知ってる人がいたら 教えて頂きたい。
グラタンは、店が休みの日、開店前の少しの時間に厨房で教えてもらった。
まぁ・・・こんな感じで教えてもらうんだから
店長に話さない事には出来なかったんだ、
と自分に言い聞かせて・・・・。
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