158 / 761

悪魔と天使の誕生日☆4

『おら、仕事しろ!』 “もう話は終わった”とばかりに 店長は俺の足を後ろから蹴ってきた。 『うぅ・・っ・・・痛い・・・』 『痛くない。泣くな、鬱陶しい!』 『うっ・・うっ・・痛いのは心・・・・』 『あはは。そんなに嬉しいんすね!志田くん!今日も お仕事 頑張りましょうっす~!』 (何も分かってない)村田さんに肩を叩かれ 仕方なく店内に向かう。 そして、 憂鬱な気持ちのまま仕事をしたのだった。 ***** まあ・・・・ 店長が来ることは、とりあえず考えないように頭から追い出そう。 サプライズプレゼントで、村田さんに教えてもらう事になった料理。 簡単、且つ 豪華に見えるモノって事で、 「シーフードグラタン」に決まった。 フライパン1つで作れる素人向けの作り方で、 具を炒めながらホワイトソースも作れちゃう! みたいな。 後は、切ってドレッシングかけただけの 簡単なサラダと、コンソメスープ。 なぜか誕生日にウチに来るのを、ものすごく楽しみにしている店長がケーキを買ってきてくれることになっている。 出来れば来ないで頂きたい・・・のが本音。 もう諦めたけど。 あの悪魔を止められる人間がいるのか・・・・・ 知ってる人がいたら 教えて頂きたい。 グラタンは、店が休みの日、開店前の少しの時間に厨房で教えてもらった。 まぁ・・・こんな感じで教えてもらうんだから 店長に話さない事には出来なかったんだ、 と自分に言い聞かせて・・・・。

ともだちにシェアしよう!