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悪魔と天使の誕生日☆8

『・・・なにくれたんだろ?』 『さぁ・・・?』 やたらと“ケーキの後に”って 念をおされたけど・・・・ お腹いっぱい・・なんだよな・・・ 自分で作ったグラタンも、村田さんが作ってきてくれたのも美味しくて、 ついつい食べ過ぎてしまった。 『・・・先に開けてみる?』 『うん』 遊に聞くと、遊も 俺と 同じ気持ちだったみたいで、すぐに頷いた。 ただの茶色の紙袋・・味もそっけもないプレゼントらしくないプレゼント・・・の中を覗きこむ遊。 『ん~?・・なんだろ・・・・・』 俺も覗いて見ると、小さな半透明の箱が何個か、大きな紙の箱が1つ。 遊は まず、大きな箱を、取り出して 『は・・・・・・・っ!』 と、ひと言。 ビシッと固まって、動かなくなった。 『・・・・・遊?』 『・・・・・あっ/////!!』 はっ、と我にかえる遊。 慌てて、箱をそれを紙袋に戻した。 『あははは・・・はは・・・・///』 『ん?どうしたの?』 『アハハ・・・・ナニガ?』 遊・・・・・顔が赤い・・? それに台詞が棒読みになってるんだけど・・? 店長からのプレゼント・・ なんか怪しい・・・・ 『遊、見せて?』 『え・・・・!え?あ、あの・・・///』 『見せて~』 『あぅ・・・う、うん・・///』 遊は、紙袋ごと 俺の方に 置くと ぐるんっと背中を向けてしまった。 ・・・・・・・・? ますます怪しい・・・ まずは・・・・ 遊が固まってしまった大きな箱が 気になるので出してみる。 裏面だったので、くるんと裏返すと、 目に飛び込んで来たのは・・・・ 『────なっ・・・・!!』 やたら、リアルな ・・・その・・・ 「男のシンボル」を 型どった・・・それは いわゆる・・・・大人のおもちゃ!! な、 なんちゅーモノを・・・///! 改めて 遊を見ると、 背中をむけてはいても 真っ赤になった耳が確認できた。 あ、あのヤロー! 遊に・・俺の遊に・・・こんな・・・! 腹いせ混じりに、紙袋を逆さにして、他のモノをラグの上へ ぶちまける。 白地にピンクのハートが これでもか、って描かれてるのは・・ローター? しかも、これ コードの先のたまご型のモノには、透明なトゲトゲが びっしり ついていた。 なんか・・・・卑猥っ! 後は、香りつき とか、暗闇で光る とか、 ツブツブつきとか、普通では あんまり見かけないコンドーム。 フェロモンがどーとかこーとか描いてある ローション。 とにかく、全部 エログッズ。 ・・・なーに考えてんだ!店長は・・・///! 『えと・・・遊・・・・?』 呼びかけると ビクリっと、大袈裟なくらい、肩を揺らす。 恥ずかしがって、このままでは こちらを向いてくれそうもないので、ラグにばらまいた、いかがわしいモノたちを紙袋に戻す。 それから、遊に紙袋が見えないように、ローテーブルの下に隠すように置く。 『遊、片づけた』 『・・・・っ・・・・////』 そろそろと、こっちを振り返る遊。 耳と同様、顔も真っ赤っか。 うぉう! ・・・か、かわいい・・・////っ! けど、このかわいい遊が 店長のせいだと思うと めっちゃ悔しい・・・! あー、でも やっぱり かわいい・・・っっ!

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