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悪魔と天使の誕生日☆11
その後も 涙を浮かべ、笑う遊。
そんな遊を見ていると、俺まで 可笑しくなってきた。
遊が笑ってるんだ、もう・・・それで いいや。
『えーと・・・食べづらいよね、これ』
ひとしきり笑ってやっと落ちついた遊が、寄り添ったキノコを指差す。
『いや、ていうか食べる気にならない・・・』
卑猥だし・・・色とりどりのキノコの中で、
なんで、この2つだけ薄茶色なんだよ?
悪意しかないだろ・・!
店長のバカ!
『じゃあ、冷凍庫に入れとくー?』
『・・・えー?冷凍庫?』
『保存しようよ』
『保存・・・・・・』
これを?
これを?
・・・・これを?!
『だって・・・食べれないから・・・
でも、捨てられないでしょ?・・・ダメ?』
『うっ・・・・・////!』
必殺悩殺 上目使い・・・・///っっ!
かわ・・・かわいい!かわいいよぉー!
ダメなんて言えなーい!
『わかった・・・・そうしよう!』
すぐに折れてしまう俺・・・
だって かわいいんだもん!
遊には弱いんだもん!
仕方ないじゃん!!ね!?
『えへへ。ありがとー///』
ルンルンで遊が、それを摘まむ。
『わぁ!意外と柔らかいっ!』
『え?それ、固いんじゃないの?』
ガッチガチに固い、
クリスマスケーキの上に乗ってる
サンタさんのイメージだったんだけど・・・
違うのか・・・
『うん。表面はちょっと固いけど・・・中は柔らかそう』
『へぇ・・・』
形を崩さないように、そっと それを冷凍用の袋に入れて・・・口を閉じて終了!
───って、やっぱり・・なんかイヤ・・・
冷凍庫に並ぶ2つ寄りそう、まさに アレとアレ。
・・なんかイヤーッ!
遊の望んだ事だけど・・・・・!!
『さ、ケーキ食べよ?』
『あ、う・・・・うん。』
気を取り直して ケーキを半分こにして食べた。
見た目のインパクトが強すぎて
大丈夫かな?
って思ったけど 味は普通に美味しかった。
小さいキノコたちも、
なんで出来てるか よく分からないけど 意外とイケた。
でも・・・あの冷凍したやつは・・
絶対 食べないだろうな・・
見た目が完全にアウトだもん・・・!
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