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遊の災難☆2

───どうしよう 掴まれていた手は自由になったけど・・・、 3人を相手に このトイレの中じゃ・・・勝てないかもしれない。 『今日は なかなか上玉じゃーん ♪』 『へへっ。俺が見つけたんだぜー♪』 『怯えちゃって・・・かわいいなぁ ♪ 』 3人が好き勝手なことを話し出す。 今日は・・? ってことは、常習犯・・・? いつも こんなことやってんの・・・? 最悪・・・・ ・・・・どうしよう 追い込まれて 逆に冷静になってきた僕は、 なんとか逃げる方法はないか 考える。 『・・・変なこと、考えるなよ?』 『そうそう。いい子に15分、おとなしくしてたら終わるからさ ♪』 『おい、早く やろーぜ!』 1人が 折りたたみのナイフを取り出して 僕に見せつけるように刃を出した。 『・・・・・・・・・・!!』 マズいな・・・ 凶器まで持ってるなんて・・・・ おとなしく ヤられる気は毛頭なかった・・・ けど、この状況は・・・・・ 1人が、ネクタイを手にニヤニヤ笑いながら 僕を 壁に押さえつけ、両手を後ろで拘束した。 ナイフを持った男は スマホを出して 僕の方へ向ける。 そして、最後の1人が・・・ カチャカチャとベルトを外して 後ろに立つ。 『さあ、楽しませてくれよ♪』 と、僕のベルトに・・・手が伸びてきた。 『・・・・・・っ、やめ・・・・』 『うるせぇ、騒ぐな』 思わず叫びそうになると、ナイフが首筋にあてられて 動けなくなった。 『声、出すなよ?』 『 ・・・・・・・・っ・・・』 冷たい刃の感触。 身動きできない この状況に じわりと 恐怖が迫ってくる。 ダ、ダメだ・・・ 逃げられない・・・・ 晃くん・・・ 晃くん・・・・ごめん・・・・・・・ ごめんなさい・・・ 悲しくて、情けなくて・・・。 なにより こんな男たちに、好きなようにされるって現実が・・僕の胸を押し潰す。 悔しくて、泣いてるところなんか見せたくないのに・・・涙が滲む。 ベルトが外れ、ボタン、ファスナーと順に脱がされていく・・・。 体をねじってみたものの・・・・ 首を押さえた手とナイフが更に食い込んで、 息が出来なくなっただけだった。 ホントに、もう・・・ どうしようもない・・・ 逃げられない・・・・ ならば、 せめて早く終わって・・・ と、ギュッと目を閉じた。 その時。 ガンッ!! ――と、誰かが ドアを蹴る音。 そして、 『おい!こらぁ!出てこいっ!』 と、男の人の怒鳴り声が聞こえてきた。

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