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遊の災難☆10

**遊・side ** ラーメン、餃子、炒飯とチャーシュー。 お薦めのメニュー それに、新見さんは生ビールを注文。 頼んだ料理がくる間に、改めて、お互いの自己紹介をした。 新見さんは28歳 設計事務所 勤務。 晴臣さんは24歳 市役所 勤務。 設計に興味のある晃くんは、ますます目をキラキラさせて、新見さんと話している。 だから僕は、必然的に晴臣さんと話すことになる訳なんだけど・・・晴臣さんは かなりの人見知りらしく、モジモジしてばかりで なかなか会話にならない。 まぁ・・・僕も人見知りだしなぁ・・・・ とか考えていたら、晴臣さんが 意を決したように話しかけてきた。 『え、えと!だ・・・大学生なんだ・・よね? ひ、1人暮らし?』 『・・あ、いえ。晃くんと一緒に住んでます』 『・・・っ!――ぶふっ!』 飲もうとしていた水を噴き出す晴臣さん。 『わっ、晴臣・・・、大丈夫か?』 『ぐふっ、ごめ・・・・っ』 新見さんが ゴホゴホむせる晴臣さんの背中を優しくさする。 『と、友達と一緒に住んでるんだ・・・、 な、仲いいんだな・・・。はは・・・』 『ん?コイツら、つきあってるぞ?』 『ぐっ・・、──ぶはっ!!』 あっさり僕たちの事をバラす新見さん。 それを聞いて、またもや噴き出す晴臣さん。 さっきより派手に飛んだ水がキレイな放物線を描く。 『お前、なに興奮してんだよー?』 『ゲホッ・・・////、し、してないっ!』 『ああ、スーツ濡れただろーが』 『さ、触んなってばっ!////』 『うっせーよ。風邪ひいたら困るだろ?』 『い、いいっ///!自分でやるっっ!』 『じっとしてろ、ハル』 『・・・・っ・・っ・・・///』 うーん。 イチャイチャしてるようにしか 見えないんだけど・・・・・って! もしかして・・・この2人も・・・? 『あの・・・お2人は勤務先も 歳も 違うのに・・・どうやって知り合ったんですか?』 と、探りを入れてみる事にした。 っていうか・・さっき、新見さんは晴臣さんに急に呼び出して悪かった、って言ってたよね・・・? って事は 僕と晴臣さんと 会わせたかった・・・ とか? 考えすぎかな・・・? 『っ・・・・・・・・・・・・・』 『あー、俺らは・・・』 晴臣さんが言葉に詰まり、スッと俯く。 新見さんが隣の 晴臣さんを気にしつつ 口を開いた その時 『お待たせしました~』 タイミング悪く 店員がラーメンを運んできた。 『お、きたきた。食おうぜ、ハル ♪ 』 『・・・・・・・・・・うん・・・・』 他の料理も次々 運ばれてくる。 『わー!遊、おいしそう!』 『・・・うん』 2人の関係も気になる・・・けど、 お腹ペコペコだし・・・ とりあえず、食べることにした。

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