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晃の苦悩★9

つまんない・・・・・ やっぱり・・・呆れられた? 俺って・・・・ つまんないダメダメなヤツだ・・・・||| 『晃くん・・』 声が・・・・声が 怒ってる・・・ 優しい いつもの声とは違う・・・(泣) ど、どうしようっっ! 遊に嫌われたら・・俺・・・・! 何か・・何か言わなきゃ・・・・! 『ゆ、遊っ!・・あの・・俺・・っ・・・俺・・・』 でも 何を言えばいいのか・・・ 分からない・・・っ! 『お・・れ・・・・・』 声が どんどん小さくなってしまう。 ──と、いきなり鼻を摘ままれ 強弱をつけて、ギュウギュウつねられる。 『ふがっ!―― い、いたぁーいっっ!』 涙が滲む目で、遊を見ると・・・・ 目がすわっている遊と目が合う。 お、怒ってる・・・ すごーく・・・怒ってらっしゃる・・・・ 『もう!“晃くんは晃くん”って 僕、言ったでしょ? なんで比べて へこんでるの!? 意味 分かんない!!』 『ゆー・・・・(泣)』 で、ですよねー 遊に言われると・・・ ホントに つまらない事に思えてくる。 あんなに悩んでたくせに・・・ 『晃くんが新見さんみたいになったって 僕は全然 嬉しくない・・っていうか嫌だし』 『うん・・・』 『僕は晃くんが晃くんだから好きなのに。』 『うん・・・』 『勝手に へこんで 勝手に 悩んで・・ なんで 僕に言わないの!? さっきだって 1人で寝室に行っちゃったから すごく すごーく心配したんだよ!?』 『う・・、ごめん・・なさい・・・』 『晃くんっっ!』 『は、はい!』 突然、大きな声で名前を呼ばれて、 身が引き締まる思いで、姿勢を正して 遊を見つめる。 すふと、怒っていた遊の顔が・・・ ふんわり、優しい笑顔に変わった。 『大好き』 『え・・・』 『大好き・・・!』 『ゆー・・・』 『僕が好きなのは新見さんじゃない。 今のままの晃くんだよ・・・・』 『うん・・、うん・・・!』 モヤモヤしてた気持ちが ウソのようにスーッと晴れていく。 ああ、俺って単純。 すると、遊から笑顔が消え 今度は悲しそうな顔へと変わっていく。 『え?ゆ、遊・・・?』 『ごめん・・怒って・・。 僕も、ホントは言えなかった事があって ・・ずっとモヤモヤしてたんだ・・・』 『え?遊も?』 『うん・・・・・・』 苦しそうな表情で俯く遊。 ・・・・・・? なんだろう・・・?

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