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晴臣の試練☆2
ラーメン屋の前で待っていると、
英道が2人の男の人と一緒に歩いて来るのが見えた。
───英道だ!
思わず嬉しくなって、駆け寄る。
でも、喜んでるのがバレたら恥ずかしい・・
と、慌てて顔を引き締めた。
『おっせーよ!』
なんて、恥ずかしいのを隠すために
いつものように悪態までついてしまう、
かわいくない俺。
痴漢にあったという その人は
とてもキレイな顔立ちをしていた。
なんか、おとなしそうだし・・・
狙われても仕方ない・・・のか?
って、そういう事じゃないよな・・・。
きっと怖かっただろう・・・
もう1人は・・・友達・・・か?
やたら 英道をキラキラした目で
見てるんだけど・・・。
キモいな・・・。
それにしても・・・・英道のヤツ
人前で、頭 撫でたりとか・・・
子供扱いしやがって・・・///
恥ずかしいっつーの!
店に入っても、
片方の友達・・・晃、とかいうヤツ・・と、
英道がずっと喋ってる。
もうやら、建築に興味あるらしい。
あっちの2人が話してるって事は・・・
目の前の・・・こっちは・・遊、ってヤツ・・と
話さなきゃ、だよな・・・。
どうしよう・・・、何を言えば・・・
えーと・・・・えーと・・・
大学生だから多分 1人暮らしだろう・・・
と話を振ってみると、
晃と一緒に住んでるらしくて
思わず、“同棲!?”という単語が頭をよぎって・・・・・、むせた。
ここ最近、英道に「一緒に住もう」って
散々 言われてたから・・
過剰反応してしまった・・・!
いやいや。
コイツらは男同士
普通は 同棲じゃなくて、なんだっけ・・・
あ!ル、ルームシェア・・だよな!
俺ってば・・・・もーっ///!
アワアワしながら必死で 取り繕っていると
英道に “2人は つきあっている” と、
あっさり言われた。
『ぶーっっ!!』
自分でも驚くほど キレイな放物線を描いて
水が飛び散り、スーツを濡らす。
再び、咳き込む俺。
『お前、なに興奮してんだよー』
『ああ、スーツ濡れただろー』
英道に また子供扱いされて、
恥ずかしいのと 急に 体に触られたのとで、
つい 過剰に反抗してしまう。
落ちつけ////!
俺のバカっ////!
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