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晴臣の試練☆4

話が長くなりそうだからと 途中でファミレスに移動した俺たち。 遊と晃は英道の話を 真剣な面持ちで話を聞いている。 あの日から、もうすぐ1年近く・・・経つ。 今さら公園での出来事なんか 思い出したくもない。 俺は その様子をぼんやり見ながら、 その後の事を思い出していた。 あの3人組は、あれ以降 姿を見なくなった。 乗る時間を変えたのか、 違う車両にいるのか分からないけれど・・・ 毎日毎日、嫌になるくらい 帰りの電車では一緒だったのに。 初めは、電車に乗るのが怖かった。 でも、毎日、英道が一緒に乗ってくれて・・・ 扉と英道に挟まれていると・・・ 怖さが、ドキドキに変わるのに そう時間はかからなかった。 やっと、 “もう大丈夫”って、 思えるくらいになってきて、 さすがに毎日 通勤につきあわすのも悪くて やんわり断ったりもしたけど、 英道は絶対に譲らなかった。 『俺が一緒にいたいんだから、気にするな』 って・・・。 優しいヤツ、なんだよなぁ・・・ ホントは・・・大好きだって、伝えたい でも、素直じゃない俺は、どうしても・・・ 言えない。 それに触られただけで、 死にそうなくらい恥ずかしくって 過剰に払いのけたりしてしまうのに・・・ つきあう…って、 それ以上の事もするんだろ !? ムリ、ムリ、ムリッ!! 『・・・・・・・・・・』 ぎゃーっ/////! 想像しただけで、恥ずか死ぬわっ! 1人で変な妄想に入り込んでいた俺は、 顔を見られたくなくて 終始 下を向いて顔を隠した。 横に座っていた英道が俺の頭を撫でる。 突然 触られて・・・体がビクッと跳ねた。 いつの間にか、俺の話は終わっていて、 遊と俺に言い聞かせるように “男にも痴漢するヤツがいる” “遊や俺が悪いんじゃない”って 英道が・・・言ってくれた。 あとは いつものように 「好きだ」「同情だ」とか 何度もした口論をしていると・・・、 「2人は好きあってるようにしか見えない」 「イチャイチャしてる」 と、2人に言われてしまった・・・。 恥ずかしいやら、でも ちょっと嬉しかったりもして・・・反撃する元気もなくしてしまい、おそらく真っ赤になっている顔を隠すために、テーブルに突っ伏した。

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