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新見さんと。☆2

ワクワク ワクワク 交互に2人の顔を見ていたら・・・ ドカッ!と、お尻に とんでもない衝撃&激痛が・・襲ってきた。 『いっ・・た───っっ!』 『るせぇ、仕事しろ』 『ひど・・っ、店長・・痛い・・・』 『仕事に戻れ。バイト料 減らすぞ、てめー』 『おー。相変わらず 性格わりーな、お前』 新見さんが店長に向かって パチパチ拍手を する。 お、怒ってる店長になんて事を・・・! (火にガソリンを注ぐようなもの・・だよ?) と、焦る俺。 だけど店長は・・・ 『・・・てめぇに言われたくねー。 客なら おとなしく席に座って待ってろ。 ───クソが』 意外にも冷静だった。 (目は殺し屋みたいに冷たかったけど) 『へいへい。待ってまーす ♪』 新見さんも、恐れる事なく軽~く返して、 俺の肩を優しく叩いてから席に戻っていく。 なんか・・・ やっぱり気になる、この2人! 『・・店長、新見さんとどういう知り合いなんですか?仲いいんですか?悪いんですか? なんで、───はっ!』 ゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・・ うわ―――――っ! 渦巻く暗黒オーラが・・・っ!!! 『ひぃぃぃぃぃっっ!!』 『もう一度 言うぞ?・・仕事をしろ』 背筋も凍る冷たい店長の目が真っ直ぐ 俺を射抜く。 ・・・こ、殺される・・・っ!! 『はっ、はははははいっ!喜んでっ!』 怖い怖い怖いよ――っ! ・・・・でも。 いいもん! 後で、新見さんに聞くもんねー! と、思ってたのに・・ ものの30分で 新見さんが伝票を手に、 レジにやって来た。 『ごっそーさん ♪ 』 『もう帰っちゃうんですか?』 会計をしつつ名残惜しげに聞くと、 『ああ。ハルから終わったって連絡きたから 迎えに行かねーと。またな~、かおちん♪』 上機嫌で奥にいる店長に ひらひら手を振る。 店長はというと、聞こえてるはずなのに 新見さんを見もしない。 店長・・・ 仮にも店長なんだから仕事しましょうよ・・・ お客様への挨拶は基本でしょーが! でも、新見さんは慣れっこなのか 特に気にした様子もなく 『今度、俺んちで鍋でもしよーぜ♪』 と、ご機嫌のまま帰っていった。 *** さて、バイト終わり! 遊の待つ家に帰るゾー! と、カバンを手に休憩室を出たところで、 店長に呼び止められた。 『お前・・新見に俺のこと 聞く気だろ?』 『え・・、はい・・あ、いや、あの・・・えー・・』 『はぁ・・。チッ・・面倒くせー・・・』 店長は、頭をガシガシ掻いて、 『アイツとは、ただの・・・同級生だ。 それ以上でもそれ以下でもない、以上!』 『え・・・・・・・』 同級生? 店長と、新見さんが? 『えぇぇ!?それって、いつのですか? 高校ですか?中学ですか?あ、大学で・・・』 『ああ!もう!うるせーな、てめぇは!』 勢い込んで聞いたら、思いっきり 頭を叩かれた。 『・・・・・っ・・・!』 痛い・・・(涙) 聞いてみたかっただけなのにー。 『はぁ・・・・クソ。・・・・;高校だよ。 ・・・・色々・・悪さしてた時の仲間だ』 あ、教えてくれるんだ。へー。 悪さ・・かぁ・・・・。 うーん、それは 聞かなかった事にしよう。 だって、なんか怖いし。

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