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新見さんと☆11
『うまーい!』
幸せそうにケーキに パクつく晴臣さん。
こんなに美味しそうに食べてもらえて ロールケーキも本望だろう・・・ってくらいの食べっぷりだ。
『ハル、クリームついてる』
新見さんが 晴臣さんの口の横についた
クリームを指で取ると、ペロッと舐めた。
『──っ////』
妙に色気のある仕草に 晴臣さんだけではなく
俺たちまで赤くなってしまう。
──が、当の新見さんは特に変な意図はなかったようで
固まる俺たちをよそに ケーキを食べ始めた。
晴臣さんは1番にケーキを食べ終わると、コーヒーを
一気に飲み干して、俺たちをジーっと見つめてくる。
『・・・・・?なんですか?』
『・・・あ、ロールケーキ・・・欲しい?』
『・・・・え?・・・い、いや、違う違うっ!
・・・・・あ、あのさ・・・お前ら・・・あ、晃と遊が
つきあい始めたのって・・・いつぐらいなの?』
『『・・・え?』』
急に・・・なんだ?
俺が、キョトンとして答えられずにいると
『高2だよー』
代わりに遊が答えた。
『あ・・・じゃあ、結構 ながいんだ』
『うん、そうだね』
『でさぁ・・・告白って・・・どっちから?』
あ。俺たちの事、聞きたいのかー
よし!そんじゃあ・・・
『あ、俺、俺!一目惚れってヤツ!ね?ゆー』
『晃くん・・・えへへ///』
『ふーん・・』
『猛烈にアタックしたんだ~!ねー?ゆー』
『う、うん・・・えへへへ///』
『ふーん・・・』
そこまで聞いて、晴臣さんは ちょっぴり赤くなって
・・・視線が泳ぎ始めた。
他にも聞きたいことがあるらしい。
『/// で・・・・、えーと・・・、その・・・////』
なかなか言葉が出てこない晴臣さんの気持ちを読んだように、 遊が口を開いた。
『えっとねー、キスは高2の冬休みでー、
初めて・・・シたのは・・・///、大学受験が終わってからだからー、今年の3月・・かなぁ。えへへ・・・///
何回か未遂はあったけど・・・////』
『・・・み、未遂 ////??』
『うん。途中までは・・・何回か・・・えへへ////』
『へ、へぇ・・・////』
際どい会話をしながら、
恥ずかしがる晴臣さんと、嬉しそうな遊。
断然、俺の遊の方がかわいい・・・!
・・・けど、
俺も当事者だから ちょっと恥ずかしいな・・・///
微妙な空気が流れる中、
『ちょ、ちょっと こっち来て!』
『・・・・・え?』
晴臣さんが 遊を引っ張って立たせた。
そのまま遊を隣の部屋に押し込むと
ひょこっと顔だけを覗かせ
『お前ら、絶対こっち来んなよっ!』
捨て台詞を残して、バタン!とドアを閉めてしまった。
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