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新見さんと☆12

取り残された俺と新見さん。 『新見さん。あの部屋は・・・』 『寝室。なーにを話してるんだかなー』 『・・ですねぇ・・・』 『まあ、なんとなく想像つくけどな』 『・・ですねぇ・・・・』 新見さんはコーヒーを のんびり啜りながら、 『お前さ~』 『・・・はい?』 『初めてって、どうだった?』 なんて 聞いて ニヤッと笑った。 『へっ・・・? //// 』 俺と・・・遊の 初めて・・・? それは・・・、 『えーと・・・よく、覚えてないんです・・・』 『あらま』 ──そう。 遊との初めて・・・は俺はもう・・・完全に舞い上がってて 頭に血がのぼって、最初から最後までテンパったまんまで・・・何がなんだか 分かんないうちに 終わってて・・・ 必死すぎて遊を気遣う余裕もなくて・・・ だから、 繋がれた嬉しさと おんなじくらいの後悔もあって・・・ それなのに その後も、裸の遊を前にすると やっぱりテンパって自分本意になってしまって・・・ ガマンさせてんじゃないの?って勘違いして ・・・・・・色々あって(思い出したくない・・・・) ともかく!今は とにかく、エッチするなら トロットロに気持ちよくさせてあげたい!って 思ってるんだ。 『えと、その、新見さんは・・・』 『ん?』 『その・・、男の人と・・シタことは・・・?』 『んあ?あー、ないない』 『そー・・・なんですね・・・』 『女は何人か経験あるけどなー。・・・お前は?』 『俺は、遊だけ・・・です』 『へー。お前も純愛じゃん♪』 『純愛・・・ですかね?』 俺・・遊といるとエロい事ばっか考えてたから・・・ 純愛とは違うよーな・・・。 高校の時だって、 親が家にいない隙を見て触りっことかしてたし。 もし、母親が働いてて 家にいない状況だったりして 2人きりの時間がいっぱいあったとしたら・・・ 手を出してた気がする・・・ 『まあ、それはそれとして。 お前ら見てると、お互いがお互いを大事にして 思いあってんのが よく分かるよ』 『えー!それ、新見さんたちもですよ! 新見さん、いつも晴臣さんを温かく見守ってて すごく憧れます!』 『そうか?あー・・・まぁ、忍耐力はついたかなー。 アイツが傷ついた所から始まってるから、 無理強い出来ないんだよ・・・マジで。 昔の俺からしたら考えられねーけど』 『そう・・なんですか・・・?』 『そーなの。若気の至りで遊びまくってたから』 それが・・・今では・・・ やっぱ、優しいし、純愛じゃんかー! うー! やっぱ、憧れる! 俺も、もっともっと遊を大事にして いっぱいいっぱい愛そう。 改めて そう、誓う俺だった。

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