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9[暴走]

カイside 「それもある、けど…いつも一人だからたまには誰かと居たい…。」 いつも一人だけどこれは嘘。本当はずっと誰かと一緒に居たい。 いや、蓮と居たいのが正しいのかもしれない。 生まれて初めてだった。楽しくて、幸せな1日だった。初めて幸せだった。初めて誰かに守ってもらって、話してくれて、とにかく幸せだった。そんな時間が終わって欲しくなかった。 蓮が好きだとわかってしまった。これからもそばに居たいななんて思ってしまった。好きになるのが単純かもしれないけど、それでも好きだって思ってしまった。 だけど俺と蓮は違う。 蓮はたくさんの人に愛されて、生きてきただろう。でも、俺は誰にも愛されなかった。 俺は生まれてくるべきじゃなかった。なのにそんな俺に近付いてきて、たくさんの思い出をくれて、優しくしてくれた。今日ずっと蓮の気持ちに応えてもいいかと迷った。俺の中で出た結論は伝えずに突き放す、だった。俺と蓮は釣り合わない。だからこそ、今日だけは幸せのままで居たかった。嫌われたら、それで良かった。俺のことなんか気にせずに居てくれたらいい。俺は、初めて好きになった人に迷惑を掛けたくなかった。 「イ…!カイ!」 「あ、ご、めん…」 「大丈夫だけど…なんかよからぬこと考えてるでしょ?」 「え…?」 「これ憶測だからスルーしてくれてもいいんだけど…

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