10 / 21
10[想い]
「これ憶測だからスルーしてくれてもいいんだけど…俺とカイは違うとか思ってるでしょ?釣り合わないとか思ってるでしょ?そんなこと思わないでよ。釣り合わないわけ無いじゃん。俺はカイが好き。周りがどう思うとか関係ない。カイが好き、それだけでいいの。俺にはそれだけなの。」
「蓮……俺、蓮が…!」
「待って。俺が言いたい。」
「俺が言う…。」
「いや俺が先だし?」
「関係ない。俺が先!」
「だから!…カイ、好きです!俺と付き合ってください!!」
「ずる…」
「カイの考えが甘いの。」
「…すき。」
「俺も好きだよ、カイ!」
蓮side
カイから好きって言葉が聞けるとは思ってなかった。しかも出会って2日。もう誰にも取られなくて、俺のそばに居てくれる。素直に嬉しかった。
「れ、ん…」
「カイ!?どうしたの!?」
カイが縋るように俺の袖をつかむ。その仕草が可愛い。ふわっと甘い香りがする。
「もしかして…」
発情期…?まだ来てないんだっけ…?
「れ、ん…こわ…い…」
「大丈夫。俺が付いてるから。」
綺麗に染められた茶髪をそっと撫でる。それから抱きしめる。甘い香りが結構キツイ。
「ちょっと待ってて。抑制剤持ってくるから…」
「やだ…行かないで…」
どうしようかなぁ…
ともだちにシェアしよう!