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11[守り]
どうしようかなぁ…カイに行かないでって言われちゃったよ…行けないよ…!
「カイ、ちょっと大きい声出すけどいい?」
「うん…?」
「執事!!!Ωとα用の抑制剤と水!!大至急!!」
大声で叫ぶ。
「承知いたしました!」
執事も大声で返事をする。
「れ、ん。」
「どうしたの、カイ」
「離れた方が、いい…?」
「え?」
「そ、の…フェロモン…あれだから…その…」
何か隠しているようだった。
「なんか隠してる…?大丈夫だから、言って?」
「お、れ…薬…のめない…のむの、にがて…。」
薬を飲むのが苦手…?いやいや!可愛すぎる!!
「大丈夫だよ。俺が耐えればいいだけ。」
「でも…」
「大丈夫。」
カイは頷く。
「抑制剤置いておきます!」
執事が言う。
「取りに行こう。」
カイと手を繋ぐ。振り払われないのは幸せだった。その時いい事を思いついた。
「ねぇ、カイ。」
「なに?」
「キス、してもいい?」
「え…!?」
「いい?」
「いい…けど…」
カイの顔が赤い。
「目瞑って、口開けてて。」
「う、ん…?」
口の中に抑制剤と水を含んで、キスする。口移し作戦だ…!!飲み込むまでキスはやめない。
カイが俺の服を掴むのと同時に、カイは薬を飲み込む。
「よくできました。」
髪を撫でる。
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