5 / 99
第一章・5
楓は、瞬時に考えた。
(多分、彼は僕を試してるんだ)
これで怯んで逃げかえれば、もう次の日はないだろう。
組長である父に何やら吹き込み、解雇してしまうに違いない。
それに、大翔はヤクザの一人息子。
拒めば組員を使って、さらに酷い凌辱をしてくるかもしれないのだ。
「いいよ」
やはり楓は、にっこり笑った。
「へぇ、先生でも、こんなことやるんだ」
(嘘! 絶対逃げると思ったのに!)
そうこうするうちに、楓は椅子に掛けた大翔のスウェットに手を伸ばしている。
「ちょっと、お尻浮かせて」
「おう」
(せ、先生の手が、俺のを握って!)
ちゅ、と先端に可愛く口づけ、楓は大翔に施し始めた。
唾液をたっぷりと使い、滑らかに抜き差しをする。
舌を躍らせ、唇で吸い込み、空いている手では陰嚢を優しく揉んだ。
「あ、やべッ! あ、あ、あぁ! 出るぅッ!」
瞬く間に駆け上がり、大翔は楓の口中に精を吐いてしまった。
「ひぁ、はぁ、はぁ。ふぅ、うぅ、う……」
驚くことに楓は、大翔の出した体液を全て余さず飲んでくれた。
(う、嘘だろ)
舌できれいに大翔を舐め清め、最後に再び先端にキスをくれた。
ともだちにシェアしよう!