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第二章・3
「20歳なら、酒もタバコも合法でやれるよな。いいな~」
実を言えば、酒もタバコも違法で時々コッソリやっている大翔だ。
ただ征生に見つかると、こっぴどく叱られる。
それでも、征生に構ってもらいたいがために、わざと悪さをすることもある大翔だった。
そして、そんな人間が、一人増えた。
「先生、いいよな~。楓先生、サイコーだよな~」
この日もご褒美のフェラをしてもらい、大翔は満面の笑みだった。
解ってる。
先生が俺に尽くすのは、組長の息子だからだ。
でも、甘えずにはいられない。
「楓先生、いつか俺のこと好きになってくれっかなぁ……」
床に転がり、天井をぼんやりと眺めながら、そんなことを想っていた。
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