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第十章・7

「楓の腹の中、ぐちゃぐちゃだぞ」 「んんぅ。ヤ、だぁ……」 「奥まですっかり、俺の形を覚えたようだな」 「征生、さん……」  長い種付けが終わり、征生はようやく楓から引き抜いた。  桃色の蕾はひくひくと震え、まだ欲しいと誘っているようだ。 「楓、まだヤれそうか?」 「ちょっと……、休ませて、くださ、い……」 「どうしようかな」 「意地悪ッ」  そうは言ったものの、楓の体はじんじんと痺れて疼いている。  情事の後の気怠さはまだ遠く、再び勃ち上がりかけている征生に嫌でも目が行ってしまう。 「征生さん、来て……」 「そうこなくては、な」  貪るようにキスを交わし、そのまま溺れていった。  互いの身体と言う海に、自ら身を投げ沈んでいった。

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