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第十一章・8
恥だな、と征生は楓に微笑んだ。
「10歳も年下の男に、嫉妬だなんて」
「ううん。すごく嬉しい」
「だが、組長の言うように、俺はもうお前のものになったんだ。好きにしていいぞ」
「何でも言うこと、聞いてくれますか?」
ああ、と征生はうなずいた。
この笑顔が見られるのなら、俺は何だってできる。
「じゃあ……、ここに。僕のマンションに住んでください」
「何?」
「僕、もう征生さんと離れたくない。いつも一緒にいたいんです」
「……」
あれ?
もしかして、征生さん束縛されるのは嫌いなタイプ?
僕、征生さんを怒らせちゃったのかな……。
「あのっ! ダメならいいんです! ちょっと、考えてみただけで……」
楓の口に、ふわりと征生の唇が重ねられた。
「ぅん……、ふっ」
それは、と征生は柔らかく微笑んだ。
「こちらから、土下座してお願いしたいくらいだ」
「征生さん……! あんッ!」
「おいおい、動くな。まだ挿れたままなんだぞ」
「征生さん、今夜は泊って行ってくれますか?」
「ここが、俺の家なんだろう?」
ぎゅっ、と二人は抱き合った。
もう、離れない。
ここが、征生さんの家なんだ!
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