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第十二章 大翔の未来

「今、何て言った?」  大翔は、自分の前に土下座する難波に訊き返していた。 「岸 楓さんと。岸先生と交際することを、お許しください」  ちょっと待てよ!  まさか、難波がこう来るとは思わなかった! 「実は昨晩、先生と親父さんが話をなさいまして」 『……難波さんを、征生さんを、僕にください!』 『いいでしょう! のしを付けて、差し上げます!』  そんなわけで、私は先生のものになったのです、と征生は大翔に報告した。 「そんなわけで、って。俺だって、楓先生と難波が付き合ってるってこと、知ってたし!」 「ええっ!?」 「難波~、意外と抜けたトコ、あるのな」  大翔は、溜息をついた。  

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