20 / 28

強姦は、犯罪です!③

「遊びまくってる割に、随分初心(うぶ)な反応だな。  あんまここは、弄られてなかった?」  楽しそうに聞かれたけれど、恥ずかしかったし答える必要があるとも思えなかったから、イエスともノーとも返事はしなかった。 「無視?まぁ、いいけどね。  追々、分かる事だし」  クスクスと意地悪く笑うその表情は、いつもと違い何処か艶かしい。  コイツのそんな顔を見たのは初めての事だったから、また少し動揺させられた。  そして完全に意識が胸に集中し、油断した隙をつかれて下半身に伸ばされた指先。  いきなり俺の分身に触れられたものだから、びっくりして体が大きく跳ね上がる。 「また、かたくなってきた。  可愛い、山田......」 「......神宮寺、キモい」  本当は快楽に流されそうになりながらも、無理やり口角を上げて笑って言ってやった。 「キモい?  気持ちいい、の間違いだろ?」  クスクスと笑う、神宮寺。  一方の俺はいま、間違いなく苦虫を噛み潰したような、しかめっ面をしているに違いない。  俺の事を彼は野良猫と言ったけれど、どちらかと言うとコイツの方が猫っぽいと思う。  とはいえ俺と違って、冷暖房完備のゴージャスな部屋で、猫脚付きのソファーの上に偉そうに寝転がっている、毛足の長い血統書付きのお猫様ってイメージだけれど。  そんな風に呑気に余所事を考え、現実逃避していると、今度はもう一方の手でお尻(ケツ)の穴を撫でられた。  予想外の刺激に驚き、さっき以上に大きく体が跳ね上がる。  それを見て神宮寺は、ニヤリと満足そうに笑った。

ともだちにシェアしよう!