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断じて、合意の上ではない!②

「......なんかお前、慣れ過ぎてないか?」  あまりにも手慣れた彼の一連の動きに何となく不快な気分になり、息を乱しながら聞いた。  すると神宮寺はクスリと笑い、答えた。 「男相手も、初めてではないからね。  ......けど自発的に求めたのは、男でも女でも、山田だけだよ」  その発言に少しだけ優越感を感じ、慌てて左右に首を振った。  聞きたかったのは、そんな言葉じゃねぇ。 「可愛い、山田。  山田はさ、こわいんだもんね?  誰かの事をまた好きになるのも、誰かに愛されるのも。  ......こんなに好きになって、ごめんね?」  クスクスと楽しそうに笑いながら、ほんの少しも申し訳ないだなんて思っていなさそうな顔での謝罪。   「うるせぇよ、馬鹿。  ......お前もう、それ以上喋んな」  俺の体に無遠慮に触れる彼に強引に口付け、キスで唇を塞いだ。  驚いたように瞳を見開き、それから神宮寺はいつもの飄々とした雰囲気からは想像もつかないくらい、赤くなってしまった。 「......山田、それ反則」  真っ赤な顔のまま、ぽそりと呟く神宮寺。  それに気を良くして、ニヤリと笑う俺。  彼の後頭部に腕をまわし、夢中で貪り合うようにキスを交わす。  これまでしてきた女の子達とのものとはまるで異なる、獣みたいなキス。  でもこんなにもコイツに求められているんだと思うと、嬉しくて。  ......与えるだけじゃなく、与えられる幸せもあるんだって知った。

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