25 / 28

王子のキスで、野良猫は真実の愛を知る②

 さっきまで優しかったのに、彼の綺麗な口元がまた嗜虐的に歪む。  そしてそれを見た俺に反抗心が再びわいてきてしまったのも、仕方がない事と言えよう。  だってコイツはあの憎き天敵、神宮寺なのだ。 「はぁ!?欲しいワケねぇだろ。  ......つーかお前、なんで更にでっかくしてんだよ!?」  逃げようとしたけれど、繋がったまま馬鹿デカイ体で乗っかられているものだから俺は、情けない事にやはり微動だにさせては貰えない。  まるでお仕置きみたいに一番奥を思いっきり突かれ、そのまま激しく何度も動かれると、悲鳴にも近いような声が漏れた。  そしてその間もじわじわと高まっていく、射精欲。  くそ......マジでコイツ、慣れ過ぎてないか?  初めてなのに、痛みよりも気持ち良さが勝つとか......あり得ねぇ。   「抵抗すんなって。  また、そんなに暴れて......。  アハ、もしかしてイきそうなの?  いいよ、このままイかせてやるよ。  俺もそろそろ、一発目出そうだし。  ......でもまだ終わりじゃないから、覚悟して?」  ペロリと舌舐りしながら、言われた言葉。  しかも何処から取り出したのか、彼の口元に二個目のコンドームが咥えられた。  神宮寺はクククと楽しそうに笑っているけれど、そんなの冗談じゃない!  こっちは今しがた、|後ろの処女《バック・バージン》を喪失したばかりなのだ。 「やだ......ふっ......、くぅ......ん!」  怒鳴り付けてやろうと、思うのに。  ......俺の口から零れ出たのは、快楽に溺れた吐息と喘ぎ声にも似た弱々しい訴えだけだった。  そのままズブズブと抽送を繰り返され、前をしごくスピードを上げられると体は俺の意思を完全に裏切り、あっさり達した。

ともだちにシェアしよう!