27 / 28

王子のキスで、野良猫は真実の愛を知る④

 教室内に響く、ぐちゅぐちゅという卑猥な水音。  彼に必死にすがり付き、快感に溺れる俺。  これまで敵認識していた男相手に、ホント何やってんだかって自分でも思う。  でも......やっぱり、嫌じゃない。  それどころか心と体が満たされ、もっとこの男と繋がっていたいと願ってしまう。 「くっ......、お前あんま締め付けんなよ」  切なげに寄せられた、眉間のシワ。  その表情はとてつもなくセクシーで、やらしくて......いつも飄々としているコイツが俺のせいでこんな顔をしてるとか。  ......マジで、ウケる。 「お前もそろそろ、イけよ。  まだ二回戦も、ヤるんだろ?」  ククッと笑って、わざと強く締め付け、中をうねらせてやった。 「山田......お前ホント、凶悪過ぎ」  噛み付くみたいに、荒々しいキス。  それに夢中で応えながら、快楽に溺れた。  俺の上、小さく震える神宮寺を見て、不思議と感じたのは愛しいっていう感情。  乱暴に突かれ、喘ぎ声を抑えるため、彼の肩に歯を立てた。 「イくよ、山田。  ......俺が愛してあげるから、もう他の女のところになんか、二度と行かないで」  祈りにも似た、呟き。  それを聞いた瞬間、ゾクゾクして俺も、コイツと同時にまたしても達してしまった。  でもそこで彼は俺の事を抱き締めたまま、はぁはぁと呼吸を乱しながら言った。 「二回戦は、ホテルじゃ駄目?  ......今度はもっとちゃんとお前の事、愛したい」

ともだちにシェアしよう!