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王子のキスで、野良猫は真実の愛を知る④
教室内に響く、ぐちゅぐちゅという卑猥な水音。
彼に必死にすがり付き、快感に溺れる俺。
これまで敵認識していた男相手に、ホント何やってんだかって自分でも思う。
でも......やっぱり、嫌じゃない。
それどころか心と体が満たされ、もっとこの男と繋がっていたいと願ってしまう。
「くっ......、お前あんま締め付けんなよ」
切なげに寄せられた、眉間のシワ。
その表情はとてつもなくセクシーで、やらしくて......いつも飄々としているコイツが俺のせいでこんな顔をしてるとか。
......マジで、ウケる。
「お前もそろそろ、イけよ。
まだ二回戦も、ヤるんだろ?」
ククッと笑って、わざと強く締め付け、中をうねらせてやった。
「山田......お前ホント、凶悪過ぎ」
噛み付くみたいに、荒々しいキス。
それに夢中で応えながら、快楽に溺れた。
俺の上、小さく震える神宮寺を見て、不思議と感じたのは愛しいっていう感情。
乱暴に突かれ、喘ぎ声を抑えるため、彼の肩に歯を立てた。
「イくよ、山田。
......俺が愛してあげるから、もう他の女のところになんか、二度と行かないで」
祈りにも似た、呟き。
それを聞いた瞬間、ゾクゾクして俺も、コイツと同時にまたしても達してしまった。
でもそこで彼は俺の事を抱き締めたまま、はぁはぁと呼吸を乱しながら言った。
「二回戦は、ホテルじゃ駄目?
......今度はもっとちゃんとお前の事、愛したい」
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