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第4話

寝室のベッドサイドに優が座り、青桜に出した『kneel(お座り)』のコマンドに、言われた当の本人は寝室の入口で立ち竦んでいたけど 『こくり』と喉を震わせると青桜はその場で僕に言われたとおり、ゆっくり正座を崩した両サイドに脚を開きお尻をペタンと落とした女の子座りになり、顔こそ伏せていたが脚の間に両手を揃えワンコの様な可愛いお座りをして見せた。 その姿に優は満足そうに目を細める…が、 「good boy 青桜。上手にお座り出来たね。  でも、場所が違うだろ?青桜、お前の  kneelの場所は『ここ』の筈だよね」 と自分の股の間を指差した。 指をさされたその下にはそれまで置いてなかったラグまでが敷いてあり、青桜は優の本気度に目眩を覚えながらも腹を括ったようにこくりと頷いた。 「青桜、可愛い」 「優さん、オレ恥ずかしいよ。  オレ…優さんよりゴツいし…ちっとも   可愛くなんかないもん…」 青桜は優の膝の間でワンコの様にkneel(お座り)の姿勢をし、その膝に顎を載せ優に頭を撫でられていた。 「なんで?可愛いよ?青桜はいつでも可愛い。  それに青桜は僕とこう言う事をしたかった  んだろ?  もっと早く言えば良かったのに」 「違うよっ、たまたまだからっ」 「へぇ…結構Dom/Subへのしおり?ブック  マーク?は多かった様に思えたけど?」 「ちょっ!オ、オレのプライバシーはっ?」 「パスワードは掛かってなかったよ」 「……」 「…本気で嫌なら辞めるけど?」 優の言葉に青桜の床で揃えられていた拳がギュッと握りしめられる。 実際、不満気な言葉は吐いているものの、青桜は優の膝に頬をすり寄せ、うっとりした顔でそのフワフワの癖毛を優の指に遊ばれ、あたまを撫でられるのも甘んじて受け入れてる。 そもそも青桜がどこまで気付いているか分からないが、優は青桜が望まない事はよっぽどの事がない限りする事はなかった。 今回も青桜が望んでると思ったからこその所業なのだ。 青桜は溜息を一つつき、優の顔を見上げた。 「優さん…『safe word』と禁止事項だけ  確認しようよ」

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