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高校1年生 (13)

「ねえ、母さんと何話してたの?」 「ただの雑談だよ」 家を出てから青花が聞いてきた。 当然答えない。 「えー、けち」 隣にいる青花は、きっと本当に俺のことが好きだ。そして俺も…… 好きだからこそ言えないことがあるのは理解出来るつもりだ。だからあえて俺からは何も言わない。病気のことも、昨日――俺の家に来る予定だった日――のことも、青花が話したいと思ったてもらえるよう、ただ俺は待つことにした。 ……あと欲を言うなら菫さんにどう伝えたのかも知りたいところではあるが……それはまたあとでいい。 家に着くともう時間は18時半だった。夕飯にするかお風呂に入るか微妙なところである。 「青花、風呂とご飯どっち先にする?」 「あ、今の同居っぽい」 「はぁ?」 「いや、ごめんごめん。んー、先にご飯作って食べちゃって、その後でお風呂の方が良くない?先にお風呂に入っちゃうとご飯の時間遅くなるかも」 「あー確かに。んじゃご飯作ろうぜ」 青花が言ったことは正直俺も思った。同居人っぽい。2人で帰宅して風呂にするかご飯にするか話し合う。至福!! 同せ……こほん。シェアハウスをするとこれが毎日味わえるのか。悪くないどころか最高だ。 という前にまず俺にはやることがあるのだが。 夕飯を作り二人で食べた。片付けも終えた。そこまでは良かった。が、何故こうなった? 今俺は青花と二人で風呂にいる。それも背中を洗われている。それに段々と青花の手は俺の局部に近づいている。これはもしかしなくても……。 ふと青花の顔を見るとニヤリと笑う。 ――やっぱり。あの日のやり返しか……! 俺がやっていたことを真似てやっているようだ。俺は屈しないぞ……出す訳には…… そんな決意も虚しく、俺は呆気なく青花の手に熱を吐き出した。青花は満足そうに笑って見せた。 「はぁ……はぁ……青花、まさかやり返されるとは考えてなかった」 えへへ、と青花は照れたように笑う。 「この間颯太がやってくれたやつを真似してみたんだけど、上手くできてた?気持ちよかった?」 「うん。気持ちよかった。上手かったよ」 「良かった!」 喜んだかと思った途端、急に青花の態度が変わった。 「よし、それじゃ颯太洗い終わったよな!湯船にある程度浸かったら出てね!俺まだ自分洗うから」 「ん?俺洗うぞ?」 「いい。颯太エロいことするからダーメ。今日は自分で洗って出るから」 「お、おー……そっか」 俺は言われた通り5分程度湯船に浸かり、風呂を出た。青花は、というとそこから更に30分後に出てきたが、顔は赤く、のぼせているようだった。 「ちょ、おい大丈夫か?髪もまだ乾かしてないじゃん。待ってろ水持って来るから」 台所に行こうとした俺の手を青花が掴む。 「いい。大丈夫だから、颯太の部屋行きたい」 握られた手から熱がじわじわと広がっていった。

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