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第1話(19)

 だって、俺は月夜がすごく好きなんだ……。  そう言いたいのに、涙が喉につまって言えない。  だから、月夜の背中に腕をまわした。 「亜瑠兎……」  月夜の口から、くぐもった声が放たれたかと思えば、またすぐに口を塞がれた。  二回目のキスは、一回目の、さっきのキスよりもずっと気持ちがいい。  交わった唇が、また深く重なる。 「……んっ」  月夜のキスに、俺の声が応えてしまう。  だけど……これだけじゃ、足りない。  もっと月夜を感じたい。  俺は月夜の腰に両足を絡め、この先を強請(ねだ)った。 「君には……本当にかなわない……」  月夜は苦笑を漏らし、彼の手が、俺の下肢へと伸びる。  陰茎が包まれた。 「は、っん」  包まれた熱で、俺の身体が仰け反る。

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