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第2話(6)

「ちょっ! 月夜?」  足をバタつかせて抗議する俺に、月夜はそんなこともお構いなしだ。  彼は平然と俺を抱えている。  なんで……こんな……。  俺と体格差ないのにっ!!  なんかすっげぇ腹立つ!  そのまま睨んでいると、月夜はクスリと微笑んだ。  そのまま玄関へと向かう。  彼の手がドアノブに触れている。 「月夜?」  その途端、俺は焦った。  だってドアを開ければそこは外だ。  人の目がある。  まさかとは思うけれど俺を横抱きにしたまま学校に行く気じゃないよな!?  というかそのつもりなのか? 「ちょっと待って! ストーップ、ストーップ!! 月夜、待てっ、てっ!」  身体をくねらせて月夜の腕から出ようと足掻(あが)く。  いつになく暴れだす俺が尋常ではないことをようやく悟ってくれたらしい。  月夜はドアノブに手をかけたまま、俺を見下ろした。 「どうしたの?」  月夜は首を傾げて尋ねてくる。  いや……あの……どうしたのって……。

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