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第3話(16)

 隼翔さんに翻弄されながらも絶望と深い悲しみが俺の心を蝕んでいく。 「ここ、ほぐれてきたね。真っ赤になって開閉を繰り返している」 「あ、いや……」 「俺の、もう入るのかな? 中はこんなに熟れて、美味しそうだ……」  大きく開脚させられ、後孔を見つめる隼翔さんの熱い視線がさらなる快楽になって俺を襲う。  月夜以外の人に挿れられるなんて嫌だ。 「やっ、いや!! 放して……いやっ!!」  助けて……。 「いやだあああっ、月夜、つきやぁぁぁ!!」  俺はありったけの悲鳴を上げた。  だけど、月夜は助けに来てくれないのは知っている。  もう、わかりきったことだ。  俺は隼翔さんに抱かれるのを覚悟して、固く目を閉じた。  その途端だった。ふいに俺の身体に圧し掛かっていた力が消えたんだ。  そうかと思えば、何か大きな物が壁にぶつかる音が聞こえた。

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