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第4話(1)

 彼は最強王子様!?  俺……帰って、きちゃったんだ。  横抱きされたまま寝室につくと、俺は直ぐさまベッドに下ろされた。  目の前にあるのは、綺麗な月夜(つきや)の顔だ。 「さて、教えてもらおうか。君がなぜ、隼翔(はやと)の家にいたのかを……」 「…………」  どうせ、月夜とは別れるんだ。  理由を言ったって問題ない。 「月夜こそ……なんで見合いすることを黙っていたんだ?」  そう思うのに、俺はまったく違うことを言ってしまう。 「え?」  俺の質問に目を丸くする月夜。  どうして俺がそのことを知っているのかっていう顔をしている。 「さっき……月夜あてに電話があった」  視線は月夜から()らしてしまう。  覚悟したものの、俺と別れるっていう言葉なんて聞きたくない。 「亜瑠兎(あると)俺は……」 「見合いのことを隠してたのは、伝える権利がないと思ったから? 俺って、そんなに月夜にとって価値ない存在? そんなに……いらない?」

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