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第6話(3)
「ちょっと、亜瑠兎? どうしたの?」
もちろん、月夜は俺がこういう態度を見たことがないから、何事かと戸惑っている。
「月夜が、疲れているみたいだったから……」
ああ、ダメだ。
顔が熱い!
恥ずかしいぞっ!!
「亜瑠兎……」
「月夜、俺、月夜に疲れをガマンしてほしくない。疲れた時は、疲れたって顔、してもいいんだ。おれっ、俺はっ! どんな月夜でも、好きだから……」
本当に思っているから真剣に言えば……。
「こんな……君っていう人はもう!」
月夜の眉間から、一瞬にして皺が消えた。
おお、珍しい。
いつも冷静な月夜の顔が真っ赤になった。
月夜が可愛い。
よし、こうなったら、今日はとことんまで月夜に甘えてやる!!
「月夜、好きだぞ!」
俺は、月夜の首筋に顔を寄せて、擦り寄る。
今の気分は、なんだろう。ご主人に甘える飼い猫って感じかな?
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