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第11話(カイト)
あの、トム•コーヴィンと食事中なんだけど、、、目の前に居るのに信じられない。
連れて行かれた店はめちゃくちゃ高級そうなレストランだし、お店側は超VIP対応だし。
大好きなはずの海老(多分ロブスター)の味はもう良く分かんない。
「カイトは高校生?大学生?」
「高校は日本で卒業して、今は語学学校に行ってる。来年には大学に進学出来る様に準備中」
「そうか!アメリカにはご両親のお仕事関係かなにかで?」
「そう、親父の転勤。あとはアメリカ人と再婚するから」
「そうか!おめでたいね」
「まあね」
再婚は、喜んで無い訳じゃ無い。親父の人生だってあるし。
でも、自分が渡米したいからって、俺まで巻き込まなくていいのに。
何度も日本に残って1人暮らししながら、日本の大学に進学したいって言ったのに聞き入れて貰えなかった。
「君は何が好き?」
「何がって?食べ物?」
「趣味とか、好きな物とか、欲しい物とか」
「趣味は無いし、物にもあんまり執着ない」
「、、、」
なんかめちゃくちゃビックリした顔してんだけど、俺なんかマズイ事言った?!?!
「最近の子供はこういう感じなのか??」
「ちょっと、子供扱いしないでよ一応19歳」
「あはは、僕からしたら君はまだまだBabyだよ」
「ベイビー、、、」
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