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第17話(マイク)
毎週月曜日は、俺が経営するフラワーショップ〈spruce〉の定休日。
咲き終わりの花でミニブーケを作って病院や施設に寄付している。
人間を癒したり目を楽しませる為に奪われた花達の命を最後まで無駄にしない。それはフローリストとしての最低限の役目だと思ってる。
今日はホームレスが非難するシェルターに持っていく日。
彼らは皆んな、花よりもお金や食べ物を欲しがっていて最初は邪険に扱われた。
花なんか必要無いって。
でも、人間にとって癒しはとても大切なもの。
少しずつだけど意識が変わってくれて、今では花束を楽しみにしてくれてる人もいる。
俺にはスティーブのように世界は救えない。
でも、目の前に居る人に小さな癒しを届ける事ぐらいなら出来る。
その小さな癒しが、誰かの心を慰めたり、誰かの勇気になったり、、、小さな希望を灯すかもしれない。
花には、そんな力があるって信じている。
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