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第31話(カイト)
「やぁ!おかえり!」
俺は今、自宅へ帰宅したばかりだが、帰りたい気分だ。どこだっていいから。
「ただい、、、ま。で、何で俺ん家に居るの?」
朝のドデカイウサギの縫いぐるみを、やっと撤去したと思ったら送り主がやって来た。
そう、なぜかトム•コーヴィンが我が家のリビングに居るんだ。
「海斗!遅かったな!」
キッチンから親父がワイン片手にリビングへと戻ってきた。
「トムー!次はコレを飲もう!俺の秘蔵コレクションだぞー!」
なんか、親父は既に出来上がってる。しかも、トムと酒盛りして盛り上がっている。
「おお!いいねいいね!シャトー•マルゴー2006年か。良い年だ!フランスワインは好きなんだよ」
「トムー!あんた、よく分かってるよ本当に!さ、飲もう飲もう!」
なんか、めちゃくちゃ打ち解けてない?
俺はトムの隣に座る。
「コレ、どういう状況?」
「ああ、君のお父さんへ挨拶に来たんだよ」
「挨拶?」
「そう。息子さん(と会う時間)を僕にくださいってお願いしに来た」
「、、、え?」
「君と会いたいし、君には週末のパーティーにも来て欲しくて」
嘘だろ。勘違いじゃない?
コレってコレって、、、
告白を通り越してプロポーズまで通り越して、結婚の許可なのかよ?!
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