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第32話(トム)
「カイト?どうした?耳まで赤いぞ?君は飲んで無いだろ?」
「え!?あ、だっ大丈夫」
見た事ない顔したカイトだ。
頬は赤く染まっているし、恥ずかしそうに潤んだ目を伏せる。
「????大丈夫ならいい」
カイトの心は読めないが、カイトパパの心は簡単に読めた。
もしかしたらカイトと同じ様にカイトパパの心も読めないのかと思ったが。
遺伝的な要因は無いらしい。
まあ、いいさ。カイトパパの心はガッチリ掴んだ。
これで、カイトとの時間を邪魔されなくて済む。週末のパーティーへの招待も、許可してもらえた。
「そうだ、カイト。週末のパーティーへおいで。さっき君のパパには許可を貰っておいた」
「朝の招待状のやつ?」
「ああ!船上パーティーなんだ。ラフな格好でOKだから」
「分かった」
「楽しみにしてるよ」
今日はやけに素直だな。
まあ、どちらにしてもカイトは面白い子だ。
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