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エピローグ
「もしもし、ミラー?イースト川の例のラボを閉鎖するわ。実験体は処分して。今すぐよ。
WIAが嗅ぎ回ってるわ」
トム•コーヴィンの船上パーティーから、WIAや警察の目を盗んで何とか脱出した。
真っ先に、武器商人のジョンソン•ミラーへと連絡を入れる。
違法で危険なモノは全てミラーに調達させている。アレがWIAに見つかると面倒が増える。
「ナディール議員、どういう事ですか?」
「もう時間がないのよ。言う通りにして」
左手首に触れて通信を切った。
昨日は散々だった。
狙っていたネオヒューマンズのトム•コーヴィンを仕留めるつもりだった。
トム•コーヴィンと業務提携を結ぶ予定のMCUテクノロジーのベンジー社長に近づき、船上パーティーにも上手く潜り込めたのに。
まさか、そこにティムが現れるなんて。
いいえ、もう正体を掴んだわ。ティムは偽名だった。WIAのエージェント•ワイルド。
「よくも私を騙したわね。絶対に許さない」
計画はめちゃくちゃよ。
この借りは返す。必ず。
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