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春旅行編 5 夜の桜と
先輩の時間の中に自分が入ることができていた。
先輩に思い出してもらえた。
そんなの、嬉しくてたまらない。
「あぁ……」
くちゅりと孔からやらしい音がする。先輩の指を二本、咥えて、普段と違ってスプリングのない布団の上で腰を揺らしてる。
「幹泰」
「あ、そこ……もっとしてください。そこ」
ねぇ、その時、彼女は隣にいましたか?
「あぁっン、そこっ、気持ち、い」
ねぇ、俺のことを思い出してくれた時は、どんな顔をした俺を思い出してくれましたか?
「あ、あ、あ、あ」
変な顔してないといいな。せっかく貴方の頭の中に、記憶の中にいられたんだから。
「あぁっ」
「……やらしい」
四つん這いで、脚を大胆に開き、先輩に中を柔らかくしてもらってる。たまらなく気持ち良くて、素直に快感に身体を開いていたら、まだ浴衣姿の俺の前を少し乱して、乳首をキュッと抓られた。
「や、ン」
そのまま指で孔を、乳首を可愛がられて、もうイッてしまいそう。中も乳首も貴方に教えてもらった快楽に浸ってすごく敏感だから。すごく気持ちいいことを好むやらしい身体になったから。
「今だったら、すげぇ無理だろうな」
「? 先輩?」
何がですか? そう尋ねようと思ったら、きっと中でぷっくりとなって触って欲しそうにしていただろう前立腺を二本の指で挟むようにしながら撫でられて、背中がしなった。
「だって、合宿って、風呂、一斉に入るじゃん」
「?」
「お前のこの身体、大石達見たんだろ?」
「……」
つい、孔が先輩の指をキュッと締め付けてしまった。今の、してくれたヤキモチにすごく感じたから。
「無理だろ」
「あ、あっ」
意地悪されてる。今撫でてくれたのに、乳首もちゃんと触って? 一番気持ちいい先端を可愛がって?
意地悪しないで。
いじめて。
そこ。
「そんなこと、ない、のに」
「幹泰」
手をついて膝立ちになると先輩の上に跨った。浴衣が乱れて、肩から滑り落ちると、貴方の目の前にうずうずしてたまらない乳首を晒した。
「あの時はこんなじゃなかった、から」
「……」
「乳首だけじゃない。他も全部、あの時はこんな身体、していない」
硬くなった乳首を自分の指で撫でた。コリコリしてる。硬くて芯があって、触って欲しそうにぷっくり膨れてる。
「普通の、だった、あぁあっ!」
その乳首にキスをしてもらって、甘い悲鳴を素直に零した。
「ああああっ……ン」
乳首をいじっていた指ごと舐められて口の中でしゃぶられて、すごくやらしくて。
「あ、……ン、先輩」
愛しい人の頭を抱き締めて、その髪にキスをする。額に、鼻に、肩に、胸に、お腹に、そして。
「ン……」
浴衣の前を払って、下着の前から引っ張り出すと跳ねるように飛び出した、愛しい人の。
「ンンっ」
ペニスに。
じゅるりと舌を這わせて、きっと愛撫に火照った身体をしてるから充分に熱いだろう口の中に頬張って。カリのところだけを唇で吸ってみたり、くびれのところを舌でチロチロ舐めてみたり、先端の、鈴口に口をつけて啜ってみたり。
「ン、ん」
太いところをアイスのように舐めて、裏筋に舌を這わせてから、口の中で扱いてあげる。
「ん」
今、先輩がどんな顔をしてるのかなって見たくて、口に咥えたまま、長い前髪を耳にかけると、少し怖い顔をしてた。けれど、優しい顔にも見えた。あと、とても気持ち良さそうで。
「ミキ……」
優しい声で名前を呼びながら、その大きな手、長く骨っぽい指で髪を撫でられ耳にかけてもらうと、くすぐったさの混じった快感に口の中が潤って濡れた。
だって、俺の口の中で跳ねてる。太くて硬いこのペニスをこれから挿れてもらえる。
浴衣を乱して色っぽい顔をしてくれる。
俺の舌に息を乱してくれる。
それが嬉しくて、たくさんやらしくしゃぶりつきたい。先輩のことを気持ち良くしてあげたい。
「幹泰」
「ン、あっ」
「こっち」
挿れてもらえる。
「脚広げて、見せて?」
あの太くて硬いので。
「あっ……指っ」
先輩の膝の上に跨って、ひどくやらしく脚を広げた。ヒクついてる孔まで見えるように少し背中を丸めて。その孔を悪戯に指で遊ばれて、身体が悶えてしまう。そんな浅いところだけじゃイヤって、もっとヒクついて、奥が切なくなる。
「や、意地悪、先輩」
言いながら、意地悪をやめてくれない先輩の指と一緒に自分の指もそこに入れて、クプクプと浅いところを何度か弄ってから、先輩の指に指を絡めて邪魔をした。もう意地悪しないでって。そして。
「ここ、に、ください」
自分の下腹部を撫でた。
「ここ……」
いじめて欲しい孔を指で広げてねだった。
貴方の指もとても好き。けれど、今は。
「先輩のを挿れて」
ペニスがいいって、自分から腰を揺らして、さっきまで舐めてしゃぶった亀頭に孔の口をつけた。
「あ、ああああああ」
その瞬間、腰を鷲掴みにされて、孔をペニスで抉じ開けられて、欲しがりな身体が満たされていく感覚に素直に達した。
「あっ……ン」
「やらしい身体」
「あっ……先輩っ」
乳首を食まれて、また今達したばかりの先端が濡れてた。
「やぁっ……ん」
「中、すごい」
「あ、あ、あ、それ気持ちい、指でしてくれたとこ、先輩ので擦られて、気持ちい」
腰が揺れてしまう。ペニスをずっぷし奥まで咥え込んで自分からも腰をくねらせて、中を擦ってもらいながら、ギュッて貴方のことも締め付けてる。すごく欲張りで欲しがりな身体をしてる。でもそういう身体に先輩にしてもらったから、だから、素直に欲しがってしまおうと。
「や、あっ、あ、あ、あ、イッちゃうっ」
「幹泰」
「あ、あ、もっと、そこ擦ってくださいっ、あ、も」
「どっちも綺麗だと思うよ。俺は」
腰を掴み先輩の指が力を込めた。
「昼間の桜も、夜の桜も」
「……ぁ、先輩」
「どっちも綺麗で、俺はどっちも」
「あっ」
そこ、いじめて。
中の、とても奥のところ。貴方のペニスしか届かない。そこ。
「あっ」
「どっちも俺は好きだよ」
「あ、あ、あ、ああああああああ」
そこを貴方にいじめられるのがとても、とっても好きなの。
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