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柳田 宅 10月28日 22時36分 ver.翔
思いのほか、あっさりと肯定されて、今度はこっちが驚かされる番だった。けれど、まだ、言葉遊びの範疇だ。ここまでなら冗談で笑い飛ばせる範疇だろう。
けれど、勃起を見られているし、自分を止められる気がしない。ペロリと柳田の唇を舐めて、
「……上出来。それなら、思いっきり愛し合ってみましょうか。一つだけ、不正解があるけど。オレはネコだから、柳田さんがオレを抱くんだよ。」
『翔くんが女性だったら、僕から口説いていたよ』
その言葉が引き金になったのは間違いない。もしかしたら、柳田自身も、オレに何かしらの気持ちが芽生えていて、それを肯定出来なくて悩んでいたのかもしれない。
オレの言葉に何かが吹っ切れたのか、柳田は上半身を起こして、噛み付くように口付けた。
抱き合い、キスを繰り返しながら、互いの服を脱がしていく。火照った躰が放熱されていくようで、それでいて初めて触れ合う肌が少し汗ばむ。
全部脱がし終えると、柳田自身もしっかり反応していた。手を添えて、そのまま咥えて、舌と唇でゆっくりと扱く。ピクッと反応をしながら、先端から先走りが溢れてくる。
「…気持ちいい?」
「良すぎて、すぐにイッちゃいそう……ンッ……さすが同性だね…男のツボを、心得てる……」
「良いよ。柳田さんの、飲ませてよ。」
手と唇と舌で激しく扱くと、小さく柳田が喘ぐ。亀頭が張り詰めてきて、絶頂が近いことを舌で感じる。
両手で頭を固定され、軽く柳田の腰が揺れると、荒い息を漏らしながら、ビクッビクッと先端から白濁を吐き出した。吸い上げるように吐き出したモノを舌で舐め取り、そのまま飲み込むと、柳田は
「本当に飲んだの?飲まれたのは初めてだよ。それに、今、すごいエロい顔してるよ。」
「好きな人とエロいことしてるんだから、エロくなかったら、つまんないでしょ?少なくても、オレは柳田さんの裸に興奮してるよ?
それに濃くて美味しかった……」
膝立ちで向かい合っているオレの中心は、愉悦の雫を垂らしながら、未だ上を向いている。
「……僕はそっちだったのかな?自覚はなかったけど……今まで、温泉でもサウナでも、男の躰を見てもなんとも思わなかったのに……どうしてだろ……今の翔くんを見てると、すごく興奮する……」
少し息の上がった掠れ声で、欲情を伝えてくる
「……それなら抱いてよ……それで分かるかもよ?でも、どうせならオレだけだと嬉しいな」
互いに服を脱ぎながら噛み付くようなキスを繰り返した。唇が首筋から鎖骨を辿りながら下へおりて行く。
片方の手で乳首を捏ねながら唇はもう片方の乳首を舌で吸う。舌を絡めてくると、たまらなく腰が揺れ、吐息と声が漏れ始める。
「…ふっ…ん…はぁっ…」
「色っぽい声……すごい興奮する。もっと聞かせて……」
乳首を捏ねていた手が脇腹を滑り下肢に触れると、軽く握ってゆっくりと扱く。だんだんと緩急をつけられて煽られると上り詰めて痛いほどに張り詰めてきた。
互いのペニスを擦りあい、柳田も目を細めて息を上げる。
先端から溢れた蜜を指で絡めて潤滑剤のように塗りたくり、その場所からクチュクチュと濡れた音がし始めると、その刺激となめらかになった指の動きに、その音にすら背筋がゾクゾクした。
「…はぁ……んっ…」
「…我慢しないで、もっと、声を聞かせて……僕が知らない翔くんを教えて?」
快感に掠れた声で、耳朶に囁かれた。その声にすら感じて声を上げて柳田にしがみついた。
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