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柳田 宅 10月28日 23時37分 ver.翔
気持ちいい…
柳田から施される愛撫はすごく気持ちイイ…
それまで淡白なセックスしかしてこなかった、というのが嘘のように、感じる場所を探し出しては手や舌を使いながら、オレを追い詰めるような愛撫をする。
まだ、挿入さえされていないのに、さっきの仕返し、と、ばかりに、フェラをされ、手で扱かれているうちに、オレはあっという間に柳田の手の中で果ててしまった。
「男の出したものなんて、考えられなかったけど、翔くんのは平気だなぁ……」
オレの出したもので汚れた手を、柳田は舐めて味わっていた。その手から自分 の出したものを掬いとり、自分 の後孔へ塗りつけて指を入れて、その場所を慣らしていく。
躰の中を使わない、一回の放埓では身体は治まらない。けれど、彼はオレの手に触れて指を引き抜いた。
「……僕にさせてくれないの?」
切なそうな口調で、そう言うと、ゆっくりと体勢を入れ替え、ラグに寝かされて、大きく脚を開かされた。近くにあった油性のクリームを取り、ぬりつけるとゆっくりと指を差し入れてきた。はじめは中まで塗りつけるように動き、指が増えるにつれて中を押し広げるように指が動く。バラバラと動く。そのうちに指が前立腺に触れ、躰が跳ねた。
「ひゃっ…はぁ…あっ!!」
突如触れられたその場所に大きく反応してしまう。けれど、気持ち良くて潤んだ眸で、おずおずと柳田を見上げる。
これまでの見たこともない雄の顔をしていた。
「ここが翔くんのイイトコロなんだ。知識としては、さすがの僕でも知っていたけど、本当にあるんだね。」
心なしか楽しそうに聞いてくる柳田の表情をみると、本当に楽しそうだ。それでも、気持ち良くて喘いでしまう。中もだいぶ柔らかくなったのを確認した上で、
「挿入れてもいい?」
そう聞いてくる彼の声も余裕がなさそうだ。
それが嬉しい。こんな気持ち、初めてだ。
「……オレも……欲しい……挿入れて…?」
身体を返し、腰だけが高くなるような格好になると、熱い塊が後孔に触れた。指とは比べものにならない圧迫があるが、オレはその先にある快楽を知っていた。
久しぶりのセックスだった。
初めて愛のある触れ合いだったかもしれない。
元々、受け入れる器官ではない場所への挿入だけに、最初は反動で異物を追い出そう、という動きをする。
それに抗うように、ゆっくりと挿入ってくる柳田も、少し苦しそうに、息を荒らげるが、その動きを止めようとはしなかった。
オレの方も、最初こそ異物感と痛みは伴う。けれど、半分以上が埋まる頃には、逆に柳田を奥へ奥へと導くように、煽動する。
すべて収まると柳田はオレを抱きしめて、背中にキス繰り返した。が、
「…ダメだ。ごめん、余裕がない…」
そうつぶやくと、小刻みに動き出す。段々と大きくなる動きに快感が広がる。挿入の衝撃に萎えていたペニスも力を取り戻し、蜜を流し、ラグに染みを作っていた。
「あっ、あっ、あっ…イイ…はぁ…んっぅ!や…やな…ぎ…ださ…」
あまりの激しさに、近くに脱ぎ捨てられた服を握りしめて、その愉悦の逃がし場所を求めてさ迷う。
背中に舌を這わせながら、腰を強く突き入れ、首筋から耳朶まで舐め上げ、耳元に唇が触れ、舌が耳を犯す。そして、低くて色っぽい声で柳田が囁いた。
「徹。徹だよ、翔……翔の中、最高に気持ちいいよ。」
その声にも感じてしまう。
「…あぁんっ…徹っっ…気持ちイイ……あっ、ソコッ!」
頭を振って、意識を保つのが精一杯だった。思っていた以上の愉悦に躰が追いつかない。
「……翔、好きだよ……自分の中にこんな独占欲があるなんて知らなかった……僕はやっぱり……キミが好きだ……」
「…オレも好き…徹が好き…あぁぁぁ…イッ…イクッッ」
一層動きが激しくなり、オレを追い詰めた。オレがイクとほぼ同時に、体内に熱い飛沫を感じて、柳田もイッたのだと知る。互いに息を切らしながら、躰も心も完全に満たされた。愛する人とのセックスが、これほどのものとは思いもよらなかった。
それからベッドで2回
お互いを貪りあった……
抱きしめられた腕の中で心も身体も満足して、彼の腕の中で自分のすべてを委ねられる安心感に浸っていた。
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