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第12話
『おしっこでてない、』
と、もしゃもしゃとおむつをスウェットの上から触って確かめる
でてない、おしっこ
よし、おねしょしなかった
おねしょしなかった、と匡平に言いに行く事にして
起きてそのままリビングにいく
腹減った、朝ごはん何かなー
『きょうへいい』
どこいった、と匡平の事を呼ぶ
『きょうへいぃ、どこ』
どこいったんだ、と
リビングから出ると
シャワーの音がして
匡平シャワー浴びてんのかと気付いた
『きょうへいい、おしっこ』
と、お風呂の前に行って
ドア越しに声をかける
「なに、シバおしっこ?」
と、すぐにドアが開いて
裸の匡平が出てくる
『うん、おしっこ出るからおむつとって』
ちょっと待ってな、と匡平は軽く体を拭き腰にタオルを巻いてから
俺のスウェットを脱がしたから
恥ずかしいおむつ姿を見られる
『なぁ、』
「どうした?」
『おむつぬれてない、おねしょしなかった』
「……あー、」
『なに?』
「なんでもね、ほら、おしっこ行っといで」
『うん』
と、おむつを外してくれると
寒い、と少し震える
『さむい、』
あんまりおしっこしたくなかったのに寒いからさっきよりおしっこがしたくなって
急いでトイレに行こうとするが
「シバ、ちょい待って」
『え、なに?』
と、急に止められて驚いていると
匡平は俺の横を通って
どこかに行ってしまう
もうおしっこする気になってるのに
「検尿するって言ったろ?ちょい待って、容器封筒に入ってるから取ってくる」
と、リビングの方から声が聞こえて
『ええ、もれちゃう』
おしっこ、でる、
「先トイレ行って待ってて」
『え、んん、っ、』
言われた通りトイレに行こうとするが
1歩歩いただけで
足の裏から冷たいフローリングの感じが伝わってぶるり、と背筋が震えた
『ぁっ、』
おしっこでちゃうじゃん、と
ぎゅっと先っぽを握るが
『おしっこ、』
ちょろ、とおしっこが零れて手が湿る
あ、でてる、
もうダメだ、と
お腹の下の力を抜いてしまった
するとすぐに指の間から
じょぼじょぼ、と水が零れて
足元から水の音がする
「あ!」
『んんっ、はぁあ、』
「ちょ、シバ!何漏らしてんだよ」
『おしっこ、でてる』
「出てるじゃねえだろ」
おしっこするのきもちい、
じょろじょろと脚に生暖かい液体が伝う
『おしっこ、あったかい、』
ちんぽの中におしっこ通るのきもちいい、
「シバ、ダメだって、検尿!」
と、匡平がおしっこ入れるコップみたいなやつを急いで組み立ててくれるけど
『しー、ってでてる、』
ちょろろ、と最後にちょっとだけおしっこが飛んで
全部出た
「出てるじゃねえだろ」
と、匡平はため息を吐いた
『ぜんぶでた、』
気持ちよかった、とぺしゃりと水溜まりの上に座ると
「どうすんだよ、検尿」
と、空っぽの容器を持った匡平に見下ろされて
匡平は自分の腰に巻いていたタオルを水溜まりの上に落として
さっさと服を着に行ってしまう
『匡平、だっこ』
「やだよ、シャワー浴びたんだから」
『んんん、やだ、』
「やだじゃねえの。お前重いし」
ほら、と立たされて足を拭いてくれるけど
はぁ、とため息を吐くから申し訳なくなってしまう
『匡平、おしっこ漏らしてごめんね』
「うん、どうすっかなー、検尿」
『おれの分も匡平が取っといて』
「ずるすんな」
『…、シャワーしてくる』
「できるか?」
『うん』
と、匡平に服を脱がせてもらってそのままさっさとシャワーを浴びておしっこ塗れになってしまった下半身を流して出ると
おれが漏らしたおしっこはもうキレイになっていて手を洗っている匡平
『なんでシャワー浴びてたの?』
「寝てる時暑くて汗かいたんだよ」
『ふーん。朝ごはん今日なにくうの?』
「え?何言ってんだよ、健康診断だから朝抜きだぞ」
『ええ、』
と、そのタイミングでおれのお腹がぐるぐるとなった
ええ、ごはんなしとか
無理なんだけどお
『…もーやだ』
お腹すいてんのに
朝いっぱい食べようと思って夜少なめにしてたのに
「シバの検尿どうしよー」
と、ふたりしてため息を吐いてしまった
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