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第13話

1人分検尿忘れちゃったんですけど と、健康診断の看護師さんに言うと 今からでもいいので取ってきてという事だった 『大丈夫だった?』 と、心配そうに聞いてくるシバ ちょっとからかってやろ 「おねしょで朝でなかったって言ったら許してくれたけど」 『おねしょしてねえんだけど、おもらしだし』 いや、どっちもしてるけどな 『つか病院の人におねしょしたとか言うなよ、勘違いされんじゃん』 「うそうそ。取るの忘れたって言ったから」 勘違いじゃねえけどな 言うわけねえだろ。シバがおねしょやおもらししちゃう事 もったいねえ 『本当に?』 「本当だよ、シバがおねしょとおもらししちゃう事は俺とシバの秘密だからな」 『匡平はお母さんに言った前科があるからな』 「…あれは仕方なくだろ。ほら、おしっこ取りに行こ。自分でできる?」 『多分できる、』 と、言うが心配だから一緒にちょっと広めの個室のトイレに行って 「ほら、おしっこしていいよ」 と、便器の前に立たせて言うが 『そんな急にでないんだけど』 いつも急に漏らすのにと思いながらも 「ほら、いつもするみたいにおしっこしてみ」 と、ちんぽの先におしっこを取る容器をセットしながらいうが 『おしっこない』 と首を振る 「無くない。ある」 と、俺も根気強く言ってみる 『んん、』 「ほら、おしっこしな」 『でない』 「でるよ。シバおもらしした後おしっこしてないし、お腹すいたからってすげえ水飲んでたじゃん」 『…うん、おしっこ、』 んん、と眉間にシワを寄せながら おしっこをしようと頑張るシバ そして、 ちょろろ、と少しずつおしっこをだしはじめて 徐々に量を増やしていく おお、いっぱいでる 容器におしっこを入れて そろそろいいか、と言うところで 容器を取って スポイトでおしっこを吸い取る 『取れた?できた?』 「できたからお前はさっさとおしっこ終わらす」 『んん、』 と、シバはトイレに向き直り ちょろちょろと残りのおしっこを出す 無いって言ってたくせに結構出るじゃん 「全部でた?」 『でた』 いつも寝る前出ないっていうけど 根気強く言ってみると出るかもなー さて出来た、と取ったおしっこをまた袋にいれてトイレから出る シバの分の検尿も提出して 健康診断が始まる 「身長体重からだって」 『うん』 と、座って順番に呼ばれるのを待って 「シバどうだった?お前伸びただろ」 と、シバの記録を見ると 『180だった、お前は?』 180センチに69キロ 重たいと思っていたが思ったより増えてないな 「オレは変わってねえよ、身長も体重も」 『もうちょっとで追いつく』 「…抜かすなよ、身長」 『多分、もう伸びない』 そんな感じするー、となんの根拠があるか分からないけど 「体重はまだまだシバのが軽いけどな」 『いっつも重いって言うじゃん』 「そりゃだっこすんのは重いだろ、69キロ」 さて、さっさと次行こ、と 採血をするが 『んん、お腹空きすぎてクラクラする』 「後ちょっとだから頑張れ」 次は胸の音を聞くやつで 連れなんでと言って一緒に診察室に入ると 聴診器をあてるから 服を捲るシバを後ろから見守る 「ほら、シバちゃんと捲らないと見にくいだろ」 と、捲りきれていない部分を後ろから持って手伝う 『んん、分かってる』 「はい、息吸って」 と、言われて シバは息を吸って息を止める ピトッと胸に聴診器をあてられると冷たいのか ぷるっと少しだけ背筋を震わせるシバ 乳首立ってるし 『っ、』 「はい、もういいですよー」 と、シバは服を戻して 次は俺の番、とシバと場所を代わり 診察を受ける 「はい、息吸って」 『息吸ってだって』 分かってるよ、と息を吸うと じっとシバが見てくるからなんとなく笑いそうになる 『ちょっと先出てていい?トイレ』 「うん、いっておいで」 と、シバを先に送り出して 俺は診察の続きを受ける 「はい、では結果をお待ちください。他に心配な事とかはありませんか?」 「…俺の話じゃないんですが、大人でおねしょが治らないのってやっぱり病院とか行った方がいいんですか?」 「夜尿症ですか、専門ではないんですが…、あまり気になるようだったら1度病院に行ったりすると案外すんなり治る場合もありますよ」 「そうなんですね。ちょっと考えてみます」 ありがとうございます、とお礼を言ってでると トイレから戻ってきたシバが駆け寄ってくる 「間に合った?」 『うん』 よし、あと少し、と次は心電図に向かう 「終わったら何食いたい?」 『オムライス』 「オムライスなー」 相当お腹が空いているのか ぐるぐる腹を鳴らして俺にもたれかかって来るシバ 「シバさっき乳首立ってたなー」 『うっせえー。寒かったんだもん』 「聴診器好きだった?」 『うっせえって』 ふん、とシバはそっぽを向くから よしよし、と背中を撫でる 「よし、早く終わらせてオムライス食いいこうな」 『うん、早くしなきゃたおれる』

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