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第36話
シバが可愛すぎて困る
まじで困る
朝のシバのおねしょチェックをした後濡れてなかったことに安心をして
おまるの中の使用済みペットシートを回収して
中を軽く拭き
新しいペットシートをセットしておく
シバはまだ眠っていて
シバを起こす前に
あとシバが夜中に汚して漂白剤に付けておいた物を濯ぎ洗濯機に入れて回して乾燥までセットして
今日は時間があるからシャワーをさっさと浴びた
朝飯を作ろうと冷蔵庫を開けるが
ほぼなんにも入っていなくて
これは外で食ってかなきゃな、と作るのを諦め水だけ飲み
今日は田中さん来る日だから買い物もお願いしようと
メールだけ作って
後で送ろうと保存しておく
あ、田中さんくるならオマルしまっておかなきゃおかしいか、とオマルを物置の方に移動する為に取りに行く
『んん、きょうへ、いぃ、』
「お、シバ起きた?」
『おきたくなぃい、まだ、ねむい』
「起きるぞ、ほら、起きておしっこいく」
『やだ、起きない』
と、今日は眠い日のようで
一向に起きそうに無いシバ
「じゃあ少しだけ起きてそこでおしっこしな。じゃないとおねしょすんだろ」
その言葉でシバはモゾモゾと、起き出して
自分のパンツの中に手を突っ込む
『おねしょしてない』
「あぁ、シバ今日おねしょしなくて偉かったんだぞ」
夜中に1度起きてほぼ寝ながらも
どうにかおまるでおしっこさせた
『おきる、おしっこしてくる』
と、ベッドから降りて
トイレに向かったシバ
おお、おねしょしなかったのが嬉しかったのか
起きる気になったようだ
そして、トイレが終わると上機嫌で戻ってきて
『おれ今日大人パンツにする』
と、すぐにおねしょパンツを脱いで俺に渡してくるからじゃあ大人パンツなー、と
マイクロボクサーを履かせてやって
その上からヒートテックも履かせる
そしてシバが歯磨きやら色々準備をしている間に俺もさっさと準備をしてオマルは田中さんに見られないところに片づけ
『自分でできるし』
と、おねしょをしなくて今日はお兄さん気分なシバが自分で巻いて不格好になっているネクタイを直してやってそろそろ出発する準備をが整いシバを助手席に乗せて車を発進させて
何となくため息を吐く
これが俺の毎朝のルーティンワークといった所だろうか
『なぁあ、きょうへい』
「なに?どうした?」
『今日は朝ごはん、ココアが飲みたい。あのフレンチトーストのところのジンジャーココア』
「おお、あそこなー。じゃあそうしような」
『あのお兄さんいるかな』
「あー、弟子の子?なんで?」
『あの人、なんかお冷のコースターにいっつも絵描いて持ってきてくれんだよ』
「へえ、そうだったんだ」
俺のには喫茶店の名前しか描いてねえけど
『今日はなに描いてくれんのかな』
「いるといいな、あの弟子の子」
『うん』
喫茶店に着くと
今日はシバもモーニングセットを頼み
ココアとモーニングセットが運ばれてきて
『見て』
と、ぺらり、とコースターを見せてくれて
今日は猫の絵が描いてあったようで
シバはそれを見せてくれた
『猫』
と、それをうれしそうに見てから
モーニングを食べ始めるシバ
「お前今日先帰れる?俺遅くなるから先飯食ってろよ」
『なんか今日あきらくんと一緒にご飯食べる約束したから平気』
「ええ、あきらくん?虐められんなよ」
『おれ大人だから別に大丈夫だけど』
というシバの言葉は全くもって信用できない
「じゃあ解散する頃連絡して。もしタイミング良かったら拾って帰るし」
『んー。わかったけど。何時になるか決めてないよ』
「あんまり遅くなんなよ」
『多分大丈夫』
と、いうシバだけどやっぱり心配だった
そう言えば今日は大人用パンツ
いや、普通のパンツを履かせていた
「シバ、お前の鞄の中おむつ入れてたっけ?」
『入ってないけどなんで?』
「じゃあ俺の車の中に置いてるから1個バッグの中に入れとけよ」
『なんでよ、』
と、少し不満そうにいうシバ
「…じゃあ飯行く前に俺ん所おいで。パンツ替えてやるから」
『やだ。おれこのパンツのまま行くから。もこもこパンツだとあきらくんバカにしてくるし。そんな事言われんなら内緒で行けば良かった』
と、機嫌を損ねてしまった
「……ごめん、お前のこと心配だったんだよ」
『…おれ大人だもん……トイレ行ってくる』
と、ちょっと膨れながら席を立ったシバ
昼休みにでも機嫌取るか、と思いつつ
残ったコーヒーを飲み干した
「パパ!今日はぞうさんだよ!」
少し離れた席に
家族連れがいて子供がコースターを父親に見せていた
そう言えば今日は土曜日か
シフト制だから土日祝は特に関係なく働いていたがこういう光景をみると今日は世間一般では休日だと感じる
その時
「こちらお下げしてよろしいですか?」
と、食べ終わったプレートを下げてくれる弟子の子
「いつもコースターに絵描いてくれんだってな」
「あ、はい、迷惑でしたか?」
「いや、あいつも楽しみにしてるから」
「そうですか、良かったです」
と、人の良さそうな笑顔で会釈をした弟子の子
「なんであいつのには描いてくれてるんですか?」
「実はこれ、小さいお子さん用に描いているんですけど…以前お越しになった時お連れ様が少し落ち込んだような顔されてたので。マスターがこれをと、少しでも癒されたらいいなと思いまして」
「いや、すんません。迷惑かけて」
確かにここに来る時はシバのご機嫌が斜めな時が多いよな、
機嫌取りに好きな物食わせようとして連れてくる事が多いし
「迷惑なんてそんな。またいつでも来てくださいね」
と、にっこりと笑ってカウンターに戻った弟子の子
あの子シバとそんな変わんなそうなのにしっかりしてんなー
やっぱり接客業してっと違うのか?
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