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第63話
『うっわあ』
びっくりして目が覚めた
きょうへいが変な話したからだ
しかもおねしょしたし、とぐじゅぐじゅとおむつを触っておねしょを確かめた
…なんか、でも、
おねしょしたけど悪い気分じゃない
「どうした、おおきい声出して」
『きょうへい、おしっこでちゃった』
「あぁ、おねしょしちゃったか。おむつを変えよ」
と、きょうへいはあくびをしながら起き上がった
眠そうなきょうへい、
起こしちゃうの悪かったけど
優しいし、好きと下からきょうへいの顔を眺めた
「……お前、なんかご機嫌じゃね」
『別にご機嫌じゃねえけど』
「ふーん、なんか夢でも見たの?」
『今日、きょうへいがむかしの話するから昔の夢見たんだけど』
「昔の?」
『中学生の頃ブリーフ履いてた夢』
「へえ、なんだよ、その夢」
『おれがブリーフやめるきっかけになった時の夢』
「なに、どんな夢?」
『恥ずかしいから内緒』
中学生の頃、外でおもらししちゃって知らない人に助けてもらったなんて
恥ずかしくて言えないし
「なんだよそれ、でも漏らしたんだろ?」
『……なんで知ってんの?』
「なんでも何もお前今おねしょしてんだから夢でも漏らしたんじゃねえのって」
『……』
「タオル取ってくる」
『今日はおしりふきがいい』
と言うと
ほら、あんよ、ときょうへいはテキパキと俺のつるつるの股間を拭いて脚を上げるように言ってくる
そういや、最近ずっとつるつるのにしてるけど生やそっかな
おむつするとチクチクして嫌だからずっとつるつるにしてたけど、
中学生の頃、ひとより生えんの遅かったからちょっと生えてきたちんちんの毛嬉しかったしな
よし、生やそうと1人で決意をした
「シバちんちん剥けたのいつ?」
『ええ?よく覚えてねえけど高校の頃じゃん?』
「ふーん、」
『なんで?』
「いや、べつに」
と、きょうへいは俺のお尻もおしりふきで拭いてくれて
『なぁ、きょうへい』
「なに?」
『おれさー、よく考えたらね』
「うん」
『おむつ、テープのやつ自分で履けないけどちんちん拭いたりはじぶんで、出来る気がする』
「……今更いいよ。何年お前の尻拭いてると思ってんだよ」
『まぁ、そうだけど』
「それにシバ今日はご機嫌だけど、泣いてる時は俺に拭いてもらうの好きだろ」
『…うん、』
まあ、たしかに
おもらしとかおねしょして悲しい時に
きょうへいに温かいタオルで拭いてもらってよしよししてもらうと悲しいの無くなるし
『きょうへいは?夢見た?』
「夢?」
『うん、今夢見た?』
「あー、見たな」
『どんな夢?』
「……夏の暑い日に休みだった夢」
『へえ、おれも夏の夢見た』
夏休みに電車乗った夢だったし
「お前も夏の夢見たの?この部屋暑いな、エアコン弱めるか」
と、また俺におむつを履かせて
エアコンを弱めたきょうへい
スウェットをまた履かせてくれて
よし、と毛布をかけてくれるから
きょうへい、ときょうへいにくっついた
『きょうへい、ちんちん触って』
「もうおむつしちゃったからダメ」
『触って欲しかったのに』
「今日もういっぱいエッチしたじゃん」
『そうだけど』
と、きょうへいは
よしよしと背中を撫でてくれたから
俺もちんちん触ってもらうのは諦めて寝ることにする
『きょうへい?起きたら新しいパンツ履いていい?』
「新しいパンツ旅行持ってくんだろ」
『きょうへいが選んでくれたやつもかったじゃん、黒でお腹のゴムに英語書いてあるやつ』
「Calvin Kleinのやつ?」
『それ』
「シバおもらし治ってねえからなあ…」
『ええ、新しいパンツはきたいのに、』
「おもらししないなら履いていいけど」
『しない、』
「じゃあ起きたら履こうな。シバ、眠いから寝させて」
『うん、おれも寝る』
きょうへい、抱っこと
きょうへいに抱きつくとよしよしと背中を撫でてくれた
『きょうへいが変なこと言うから、夢に出てきたひときょうへいに見えた』
「へえ、どんな人?」
『お兄さん』
「なんだよ、お兄さんって」
『もう顔忘れたけど』
今日の夢に出てきたのは
きょうへいだった気がする
「シバ、ほら。ちゅうして寝な」
と、頭を撫でられたから
ちょっと上に背伸びをして
ちゅ、ときょうへいにちゅうをすると
よしよしと今度はお尻を撫でてくれるから
寝ようとすりすりとした
なんか目に覚めちゃったな
きょうへいはすぐに寝てしまったから
ちょっと飲みもの飲んでこよ、と
インサートカップを出して
ウォーターサーバーから水を出す
うん、水うまい
『きょうへい寝ちゃってるからなあ』
暇、と携帯を手に取った
アプリゲームしよ
ハートめちゃくちゃ溜まってるし、と
ゲームを開いて指を動かした
『ふぅう、』
たくさんやった、と
充電無くなるくらいやった、と
充電器に刺してゲームを辞めた
ちょっと眠くなってきたかも
きょうへい、とくっつくと
きょうへいは寝てんのにおれの事ちゃんとよしよししてくれてようやくおれも寝れそうだった
『きょうへい、おやすみ』
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