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第72話

そろそろ出るか、と 温泉から出てタオルで身体を拭く 『きょうへい、パンツ』 「ほら」 と、新しいパンツを出して履かせてやる 俺もさっさと着替え済ませた 「シバ、履いてたパンツ貸して。しまっておくから」 『んー、』 と、カゴをあさりタオルをバサバサと振るが 『あれ?パンツない』 「ええ、なんで?」 と、カゴの中を覗くが パンツは入ってない タオルとか他の洗濯物を開いてたたみ直し確認するが パンツが入ってない 「ねえな?」 『なんで?おれのパンツ』 「落としたか?」 『おれのぱんつ、』 「どこいった?」 まさか、盗まれた? いやそんな事ありえんのか? 『無くなっちゃった?』 「あぁ、無いな。番台の人に聞いてみるか」 と、番台の人に聞いてもパンツの落し物などは届いてなくて あきらめて車に戻ったが 『きょうへいが選んでくれたパンツなのに、』 と、シバは落ちこんでしまって 車に乗ったあとも少しショックを受けているようで下を向いていた 「また買ってやるから」 『大人パンツ?』 「大人パンツ」 『Calvin Kleinのやつ?』 「Calvin Kleinのやつ」 男のパンツなんて盗まれんのかね…まったく 「シバ、もう忘れよ。新しいの買うから気にすんな」 『…うん、』 「シバ、腹減ったろ。なんか美味いもの食いに行こ」 と、早速車を出して 次の目的地に向かう 『どこ行くの?』 「なんか食うだろ?腹減った」 『うん、食うー』 「何食いたい?」 『おいしいもの』 と、言いながら ちらりと俺の顔を見たあと さわさわとちんちんを触った その行動を俺に見られたからか ちょっと手を離すが 『きょうへい、ちんちん触りたくなっちゃった』 「なんで?ムラムラすんの?」 『たぶん、ちがう?』 と、そろそろ甘えたくなってしまったのだろう 時刻は16時過ぎだ 昼飯というにはだいぶ遅い 「飯食ったら旅館帰ってゆっくりしよ」 『きょうへいとずっと一緒にいて』 「ずっと一緒にいるだろ」 と、シバはちんちんを触るのをやめたが ぼーっと窓の外を見ていた そして不意に 『きょうへい、おしっこしたくなっちゃった』 「おしっこ?我慢出来る?」 『できない、もうでちゃう』 「できない?全く?」 『もうちょっとでた、』 「ええ、」 なんでそんな切羽詰まってんだよ、早く言えよ 『でちゃう、あ、っ、でた、』 「ええ、ちょい待って。あ、そこに携帯トイレ入ってるから」 と、路肩に止めて急いで携帯トイレを出して 開いてやる 『んんっ』 と、ちょろちょろおしっこをこぼしているちんちんを取り出して 携帯トイレに入れてやると じょおおと、音をさせおしっこをしたが 量も少なくすぐ止まる 『っぁ、っうぁ、でちゃった、ぁあっ』 と、少し息を切らしながらもおしっこが止められないようだった 「おしっこそんな出なかったな。あー、でもパンツ濡れてる」 せっかく温泉入ったのに 『きゅうにしたくなっちゃったんだもん』 「我慢できなかったか?」 『だって、』 「パンツ替えようか。ちょっと広いところ行くから我慢できるか?」 『…できる、』 と、いうから タオルをパンツに挟んでやって 濡れている所が肌につかないようにする 『もこもこしてやだ』 「しょうがねえだろ、漏れちゃったんだから」 『漏れてないもん、ちょっと出ただけ』 「シバ今日は早めにおしっこ言えてたのになー」 『だって、』 あった、とちょっと走らせると道の駅を見つけて 端っこに車を停めて サンシェードをかける 「シバ、じゃあ後ろ行きな」 『うん、』 と、一緒に後ろに移動をして ズボンから脱がせてやる 『ズボンは濡れなかった』 「よかったな、」 と、前面がびしょ濡れになってしまったパンツを脱がせて 濡らしたところをおしりふきで拭いてやり 新しいパンツを履かせようと 着替えを出すが 『や』 「なに?パンツやだ?」 『やだ。パンツ履きたくない』 「じゃあ昼間用のパンツにするか?お兄さんパンツ」 『やだ、』 「おむつ赤ちゃんだぞ?いいのか?」 『おれお兄さんじゃないもん』 「じゃあ赤ちゃんにしよ」 『……赤ちゃんじゃねえもん、』 というが、すぐにおむつを開くと脚を通して 安心したようだった 今日は大人パンツだったからずっと気を張っていて疲れたのだろうか そろそろ甘えたくなってしまったようだった 後は旅館に帰ってゆっくりだな、本当に 「シバ、おむつするけどおしっこしたくなったら早めに言おうな。おむつ濡れるの気持ち悪いだろ?」 『…うん、』 「シバ、道の駅だからなんか適当に買ってこ」 どうせ旅館に帰って19時には晩御飯だ ちょっとつまめる物だけ買って 後はゆっくりしようと考え 名産やらちょっとしたつまみ あとは地酒をカゴに入れる 『きょうへい、これ買って』 と、シバはフルーツゼリーをカゴに入れてくる 「他にも食いたいもんとかあったら持ってきな」 と、適当に色々籠に詰め 会計を済ませる 「シバ、車乗る前にトイレ行っておこうか。さっきおしっこ出ちゃったから」 『や、おしっこしない』 「ちょっと遠いぞ?旅館まで」 『さっきおしっこ出たからもう無いもん』 と、トイレに行きたくないようで首を振る やっぱりパンツ無くなって落ち込んでるんだろうな 早く甘えたいオーラが身体中から出ている 「わかったよ、じゃあ旅館まで我慢な。おしっこ出ちゃったら教えて」 『……うん、』 多分、もうトイレ行かないだろうな、今日は

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