80 / 212

第80話

『きょうへい、』 「どうした?」 「ちょっとだけ、パット濡れちゃった、」 飯を食ってお土産屋に行って さあ帰ろう、とシバをトイレに行かせて 車に戻ると シバはもじもじと俺に伝えた 『トイレ見たら、急におしっこしたくなって…ちょっと出ちゃった』 「そっか。じゃあパット替えようか。もう帰るけどどうする?車乗ってる間、下スウェットに替えるか?その方が楽だろ」 『かっこいい服きてるのに?』 「いやならいいけど。お前の好きにしな」 『…笑わない?スウェットでも』 「笑わねえって、今更だろ」 『じゃあ、スウェットにする』 じゃあ後ろ行こ、と後部座席に2人で移動して シバのズボンを脱がせると 少しだけパンツにもおしっこが染みていた 『あ、』 「パット薄かったからな」 『今日、ちゃんと早めにトイレ行けてたのに』 と、落ち込んだようにしょぼんと自分のちんちんを見たシバ 「おもらしじゃねえよ、ちょっと出ちゃっだけだろ」 『おもらしじゃない、』 さっさとパットを抜いて丸めて袋に入れて おしりふきでちんちんを拭いてやる 「シバ、おむつにする?」 『おむつはやだ』 「じゃあお兄さんパンツでいいか?俺もう大人パンツ持ってねえから」 『うん、大人パンツないならしょうがない』 「パットは?入れる?」 多分あんまり入れたくないんだろうな 今日は失敗も少ないし ただ、それはあくまで意識がある時の話だ 朝はしっかりおねしょもしている 「シバ、車だと道混んでたりでトイレ中々行けないこと多いからパット入れといてもいいか?」 『うん、』 と、ただでさえ もこもこのおもらしパンツにさらにもこもこするパットを入れると おむつとあんまり変わらなくなってしまうのをシバも薄々気付いているのであろう 少し納得していない顔をしたが まぁそこまで自信もないようで頷いたから 薄手の方のパットを入れた 最初は早めにトイレ休憩挟んで様子見るか パンツを上まで上げると スウェットも履かせてやって2人で前の席に戻る 『んん、ちょっと眠くなってきた、』 「寝てていいよ。ただトイレ休憩寄ったらちゃんと起きてトイレ行こうな」 『うん、』 2回くらいゲームをしていたが 次第に手から携帯を落として寝てしまって シートの下に落ちないように シートの横のポケットの所にさしておく 信号待ちの間に ちらりとシバの方を見ると 携帯が手元に無くなって寝ながらも手持ち無沙汰になったのか ぎゅっと手を握るから 痛くなりそうと手を開いてくすぐってやると 捕まりそうになって運転中だから、と避けたら もぞもぞ動いて丸まり、 指しゃぶりを始めた 昨日今日と起きてるときはちょっとしっかりしてたのにやっぱりプライベートな空間だとダメだな 気が抜けて赤ちゃんになりがちだ 好きにさせておこう、寝ている間くらい そして1時間弱車を走らせ、そろそろ休憩を挟もうか迷っていた時だ 『んん、っ、』 と、シバがもぞもぞと動き出した あ、これ、 「シバ、おしっこしたいんだろ、起きな」 『んん、おし、っ、』 少し眉間にシワがよっていて苦しそうな表情をしていたのにふ、と気持ちよさそうな顔になる やっぱり、というかなんというか しゅうぅ、とくぐもった音がした あぁ、出ちゃったか…少し遅かった 「シバ、おしっこ止めな。沢山だすと多分溢れるぞ」 『んー、おしっこ…?きもち、ぃ、』 「気持ちいいじゃねえって…」 あったあった、とサービスエリアを見つけて 端っこに車を停めながらシバの様子を伺うが ようやく目が覚めたようで ぐしぐしと目を擦っている 『んー、』 「シバ、」 『きょうへいぃ、ついた…?』 「まだ。休憩だよ、休憩」 最も1番の目的のシバのトイレには間に合わなかったが 『きゅうけ、……きょうへい?』 「なに、シバ」 『おれ、おしっこもれてた、』 と、そこでようやく気付いたようで ぴしり、と固まってしまう 「あぁ、一応起こしたけど間に合わなくてな。出ちゃったんだよ」 『ごめんなさい…、』 「どうする、向こうの多目的トイレとかで着替えるか?」 『でもきょうへい、おれ、』 「どうした?」 『おしり、濡れてる、スウェットも』 「え、まじで、」 そんなでたの、と、少しシバのスウェットを引っ張って尻を浮かせると 車のシートの上のおねしょマットに小さなシミができていて スウェットもじんわりと湿っていた 「漏れたか…まぁシバ、おしっこ気持ちよさそうだったしな…」 やっぱり薄いパットじゃ足りなかったな… おねしょパンツじゃなくておもらしパンツ履かせてたから吸収体がどちらかと言えば前よりになってるパンツのだから尻の方まで流れた分がカバーできなかったのだろう 『きもち、よさそうじゃ、ないもん、』 「おしっこ気持ちいいってお前言ってたぞ」 『い、言ってない!』 「覚えてねえの?」 まぁ、いいか そんなこと言ってないと顔を赤くするシバ 無意識でおしっこ気持ちよくなっちゃってんのか? 『ちゃんとお祈りしてたのに…』 「まぁ今日は疲れてたしなー…」 沢山水分も取ったし、飯も鍋とか食わせちゃったから水分量多かったんだろうな 「とりあえず後ろで替えちゃうか」 と、狭くてやりにくいがとりあえず後ろの席に移動させて オムツ替えマットを敷いて座らせ、スウェットとパンツをまとめて脱がせる パンツの中からパットを取り出そうとすると ぽたぽた水が滴っていて 急いで袋に入れたけど本当に沢山でたんだなと笑いそうになる 「すげえおしっこのにおい」 『…かがないで』 ほら、とちんちんから拭いてやると シバは恥ずかしいのかゴソゴソとタオルで前を隠す 「おしっこいっぱい出てるな。着替えたら一応トイレ行こうか」 『…全部出ちゃったもん』 「念の為」 さて、何を履かせるか、とチラッとシバの顔を見ると 『おむつ、』 と、極小さな声でつぶやく 「おむつやなんだろ。いいよ、パンツでも」 『…きょうへい困らない?』 「あぁ、おねしょマットまだ使ってないやつもあるし」 『…何枚持ってきたの?』 「4枚」 と、新しいスウェットも出してやって おねしょパンツを履かせる 『これもこもこパンツ寝るとき用じゃん』 「パンツはもうこれしかない」 本当は大人パンツもあと3枚持ってるし おもらしパンツはあと2枚持ってる 『そっか、まぁもこもこパンツはどっちでもいいや』 「パット入れとこうか」 と、もこもこの方のパットを入れて スウェットを上げるがスウェット越しでもモコモコしてんな、これ 「シバ、一応おしっこ行こ。俺も手洗いたいしコーヒーも買いたい」 『きょうへいもおしっこする?』 「分かった、じゃあするから」 と、シバにコートを着させて もこもこの下半身を隠してやって 車の外に連れ出した 残りの旅路は上手く行けば半分 あと1回くらい休憩挟むかなー

ともだちにシェアしよう!