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第85話
家を出る前からシバの様子がずっとおかしい
まだ怒ってるのだろうか
シバ的にはおもらしじゃないのに俺におもらしって言われたから
俺が片付けやら準備をしている間
シバは1人で寝室で不貞腐れていたようで
多分、また赤ちゃんみたいにちんちんいじってたんだろう
そろそろ行く時間だからパンツを履かせてやった時には少しだけちんちんが勃っていた
パンツを履かせる時も
その後も何か言いたそうな顔をして見てくるのに結局何も言わないでそっぽを向く
そしてなんだかずっと泣きそうな顔をしていた
車の助手席に乗ってからも
窓の外を見て腰をもぞもぞ動かす
「シバ……おしっこ?」
『…ちがう、』
と、聞いても元気ない声がする
なんだ、何がそんな気に食わなかったんだ
『っ、』
会社着くまでに不機嫌治るかな、
朝飯何にしようかな、と
考えながら車を走らせていると
『きょうへい、』
と、シバが小さい声で呼んでくる
「どうした?」
『…おれ、えっと、』
と、言うシバの顔は赤くて目が潤んでいる
「どうした、具合わるい?お熱?」
と、信号のタイミングでおでこをさわろうとしたがふるふると首を振った
『おれ、えっと、』
と、何か言いたげに口をはくはく動かして
腰を少し揺らし
もみ、と手が中心に向かう
そこでようやく気付いた
「シバ。勃ってる」
『だって、』
寝室でオナってたのか
それで中途半端な状態のまま出てきたから
不機嫌で黙り込んでいたのだろう
「シバ、運転中で俺できないのわかるよな?」
『え、えっと』
「我慢しな。大人だろ。それか辛いなら自分でしな」
『だって、』
と、泣きそうな声を出すが
さすがにシバの事シコシコしてやってたから会社遅刻しましたは社長としてダメだろう
ここは心を鬼にして会社に向かう事にした
最悪朝飯食ってくのやめてコンビニとかで適当に済ませばちょっとぐらい社長室で弄ってやれるだろう、
シバもこんな調子じゃ朝飯も食わないだろうし
『だって、んん、』
シバは泣きそうな声を出しながら少しだけちんちんを握ったが
あんまり動かしたりはしていない
俺にやって欲しいのか
『ぐすっ、だって、んん、』
と、ぐすぐす鼻を啜り出して本格的なに泣き始めてしまった
「シバ、泣かないで。俺今できないのわかるよな?」
『ちげえもん、っ』
「ほら、おしゃぶりしてようか。会社着くまで」
と、おしゃぶりを出してやっても
嫌、とそれを突っぱねる
おしゃぶり嫌がることすくねえのに
なんだ、今日は本格的に不機嫌か
イヤイヤ期か
『うぅ、っ、ぐす、っぁっ、』
「シバ、なんで泣いてんの」
『だって、おれ、っんん、どうしよ、』
「シバ自分でちんちん触れるだろ、ほら、ベルト開けて」
と、口で指示をしてやると
ゆっくりとベルトを開いて
前のボタンも外しスーツを脱ごうとする
「シバ、前開けてちんちんだけ出しな。ここ狭いから」
『や、』
「やじゃねえの」
『んんっ、や、』
はぁ、と少し乱れた息を吐きながらもぐすぐす泣いていていい加減様子がおかしい事に気がつく
「シバどうした?何か嫌なことあるなら俺に教えて」
『だって、んん、きょうへいおこるから、』
「怒るって何が。怒ってねえだろ」
『おこるもん、っ、』
1回抜いてやらないとコレはもうダメだな、と
朝飯は諦めてとりあえず会社まで急ぐことにした
「シバ、このまま会社まで行くからちょっと我慢してな」
『かいしゃ、いくの?』
「いくよ、今日働く日だし」
『ぐすっ、やだ、』
「やだって働きたくねえの?どうする、お前今日休むか?」
『んん、ちがうもん、んん、だって、』
「シバ、どうしたいんだよ、泣いてちゃ俺わかんねえよ」
『だって、ぁっ、っ、はぁ、ぁぅ、』
と、ぐずぐずと鼻を鳴らしながらも
腰をもじもじ揺らし出したシバ
そしてだんだんその動きも大きくなり
少し腰を突き出してグリグリとシートに押し付けるように腰を振る
俺ができないことが分かってそのまま
自分ですることにしたのだろうか
もう我慢の限界なのだろうか
落ち着くまでちょっと好きにさせとこうと会社までの道のりを急ぎ
会社の駐車場に入った時だ
不意にシバの肩がビクリと跳ねる
『ぁっんん、はぁあ、』
そして身体から力を抜き
熱い息を吐く
イッたか?
と、ちらりとシバの様子を確認すると
ベルトは外していたがスーツもパンツも履いたままで手はしっかりとシートベルトを握っていた
あれ、いったんじゃねえの?触ってねえじゃん、ちんちん
着いた、と駐車場に車を停め
着いたぞ、とシバの顔を見ると
涙と鼻水でぐしゃぐしゃな顔で俺の事を見てくる
あぁ、せっかく顔いいのに台無しじゃねえか
ぐいっと手で涙と鼻水を拭いてやるが
また後から後から溢れさすから
「ほら、シバ。鼻かみな」
と、ティッシュを取って鼻に当ててやると
ぶしゅー、と沢山出てる音をさせて鼻をかむ
これはキリないな、と
ティッシュを箱ごと渡すと
ようやく自分で涙と鼻水を拭き始めた
『きょうへい、』
「シバ、ずっと泣いてんな」
『だって、、きょうへい、怒るから』
「ほら、社長室行こ。ちんちん触るから」
『…ちがうもん、』
と、シバは首を振ったけど
先に車から降りて
助手席側に回りドアを開けると
シバは観念したようにゆっくりとシートベルトを外して車から降りる
しかしやっぱりイッていたようで脚に力が入ってなかったから支えてやると
ぐすぐすと泣きながらもついてくる
「シバ、そんな泣いてると泣いてる顔みんなに見られちゃって恥ずかしいぞ」
『だって、おこんないで、』
「怒ってねえだろ、さっきから」
なんだ?さっきから怒んないでって
なんか悪いことしたのか?
寝室でオナってた事か?
『んんっ、』
エレベーターまではなんとか歩いたが
エレベーターに乗った瞬間座り込んで
また腰をゆさゆさ揺らす
『はぁ、っ、んん、』
「シバ、ちゃんと立て。誰か乗ってくるぞ」
『や、あるけな、ぃ、』
「歩ける。ほら立て」
怒ってないとシバにいいつつも
多少言葉が強くなってしまう
腕を引いて立たせると
また少し体をぶるり、と震わす
そして、
じわ、とスーツの布地、
先っぽの辺りが湿った
「は?いったの?」
『だ、ってえ、』
「何か?お前、本当にどうした?」
『なか、ずっとあたってて、っぁっんん、』
「中?」
なに、なんの事だよ。何言ってんだ、こいつ
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